イソプレンは増収も大幅減益 クラレの1~3月期

2023年05月17日

ゴムタイムス社

 クラレの23年12月期第1四半期連結決算は、売上高が1849億6500万円前年同期比10・4%増、営業利益は213億2400万円で同3・7%減、経常利益は203億8900万円で同8・5%減、四半期純利益は81億5200万で同35・8%減となった。
 セグメントのうち、イソプレンの売上高は157億8000万円で同2・8%増、営業利益は1億9000万円で同92・9%減となった。イソプレンケミカル、エラストマーは、昨年後半から続く需要減退の影響により、販売量が減少した。耐熱性ポリアミド樹脂〈ジェネスタ〉は、自動車向けは回復の兆しが見られたものの、電気・電子デバイスの在庫調整の影響を受け販売量が減少した。
 ビニルアセテートの売上高はは978億1500万円で同13・5%増、営業利益は178億2000万円で同3・3%増となった。ポバール樹脂は、世界的な需要減退により販売量は減少したが、高付加価値品へのシフトを一層進めた。光学用ポバールフィルムは、昨年後半から続く液晶パネルの在庫調整の影響を受け、出荷が減少した。高機能中間膜は、PVBフィルムが北米やアジアなどで堅調に推移しました。水溶性ポバールフィルムは、インフレによる買い控えなどの影響により、主に欧州で個包装洗剤向けの出荷が減少した。EVOH樹脂〈エバール〉は、食品包装用途が堅調に推移した。
 23年12月期通期業績は前回発表から売上高と当期純利益は下方修正(営業利益、経常利益は据え置き)した。売上高は8100億円(前回発表8300億円、増減率2・4%減)、営業利益は840億円、経常利益は790億円、 当期純利益は470億円(同510億円、同7・8%減)を見込んでいる。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー