三菱ケミグループがクボタらと共同で B-DASHプロジェクトに採択

2023年04月19日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルは4月17日、同社グループ、クボタ、東京農工大学の共同研究体が提案した下水処理技術で、国土交通省「令和5年度下水道革新的技術実証事業」(B-DASH プロジェクト)に採択されたと発表した。
 採択された「膜曝気型バイオフィルム法(MABR)を用いた排水処理の省エネ、N2O発生抑制技術に関する調査事業」では、実証レベルはフィージビリティスタディ(導入可能性調査)として、ガス透過膜を用いた膜曝気型バイオフィルム法(MABR)による下水道水処理システムの省エネ化およびN2O抑制効果の実証・確認、実証プラントでのMABRの能力の確認、既存設備の改築更新に適用した場合のCO2削減効果および普及可能性を評価などの取り組みを行う。
 MABR(Membrane Aerated Biofilm Reactor)とは、ガス透過膜表面にバイオフィルムを形成させ、膜を介してバイオフィルムに酸素を直接供給する技術。この技術には、ガス透過性とバイオフィルム形成能の両方に優れた同社グループ独自のガス透過膜を使用している。
 同社グループはこれからも高付加価値な機能商品を供給するとともに、温室効果ガスの削減にも取り組むことで、サステナブルな社会の実現に貢献していく。
 B-DASHプロジェクト(Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project)とは、平成23年度より国土交通省が実施している実証事業。下水道分野における新技術の研究開発および実用化を加速することにより、下水道事業における低炭素・循環型社会の構築やライフサイクルコスト縮減、浸水対策、老朽化対策等を実現し、併せて、日本企業による水ビジネスの海外展開を支援するために運営している。

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