顧客の生産調整響き減収減益 ニチリンの1~3月期

2022年05月16日

ゴムタイムス社

 ニチリンの22年12月期第1四半期連結決算は、売上高が152億1600万円で前年同期比1・9%減、営業利益は18億2400万円で同14・0%減、経常利益は22億7100万円で同12・5%減、四半期純利益は12億6500万円で同9・5%減となった。
 日本の売上高は77億1700万円で前年同期78億4000万円)、営業利益は6億8100万円(同7億3200万円)。日本は総じて半導体等部品の供給不足による減産の影響は続いているが、国内顧客によっては昨年減産分の挽回生産が一部実施されたことや、円安の恩恵などがあった。「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、いずれの地域も前年同期比は公表していない。
 北米の売上高は25億2400万円(同24億8400万円)、営業利益は1億4300万円(同3100万円)となった。北米市場は半導体等部品の供給不足の影響や物流網の混乱はあったが、生産は回復傾向にある。人手不足と人件費の上昇から一部生産を日本、アジアへ移管した。
 中国の売上高は31億8200万円(同28億3900万円)、営業利益は3億6800万円(同4億100万円)となった。新型コロナ対策で一部の都市でロックダウンが実施されたが、旺盛な市場ニーズや新エネルギー車向け補助金政策にも支えられた。
 アジアの売上高は45億4000万円(同46億3500万円)、営業利益は7億1000万円(同10億5000万円)。2輪車市場にも半導体等部品の供給不足の影響が及び、主要顧客で生産調整が続いた。
 欧州の売上高は12億4400万円(同16億3700万円)、営業損失は0百万円(同4000万円の営業利益)となった。昨年で複数の日系顧客が欧州工場を閉鎖したことに加え、半導体等部品の供給不足やウクライナ情勢による顧客の生産調整があった。

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