ハイケム、日系企業へ販売 中国企業の球状シリカ拡販へ

2022年05月10日

ゴムタイムス社

 ハイケムは5月9日、今年2月に販売代理店契約を締結した中国の蚌埠中恒新素材技術有限公司(中恒新素材)が手掛ける「球状シリカ」と「球状アルミナ」について国内外の日系企業向けに販売を開始すると発表した。
 球状シリカは主に半導体封止材用充填剤(フィラー)として使われている。半導体封止材料は半導体を光、熱、湿気、ほこりや衝撃などから保護するエポキシ樹脂成形材料であり、充填剤を樹脂材料に混ぜることで、半導体封止材のコスト低減と機能性を向上させることが可能となる。
 中恒新素材の球状シリカは、95%以上の球状化率を誇り、高純度で流動性にも優れている。現在中国で3位の出荷実績を誇り、封止材用フィラー、電子部品用インク、光ファイバー、化粧品材料として使用実績がある。また、グループ企業で原料となる石英の採掘、粉砕を行っており、一貫生産が大きな強みとなっている。
 球状アルミナは電池や半導体の放熱材料として使われている。酸化アルミニウムを球状化にしたもので、高い放熱性を有することから、放熱シートなどのフィラーとして使われている。現在、自動車の電動化や、機器の小型・軽量化を実現するため、効率的に放熱できる素材の需要が高まっています。中恒新素材の球状アルミナは、放熱部材としてはもちろん、ハニカムセラミックスや研磨剤などとしての使用実績も有している。
 半導体材料の不足や急速に発展する電池材料などの分野で対応すべく、同社では球状シリカや球状アルミナの販売拡大に努めていく。

球状シリカ

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