需要拡大により増収増益 信越ポリマーの22年3月期

2022年04月27日

ゴムタイムス社

 信越ポリマーの2022年3月期連結決算は、売上高は926億4000万円で前年同期比20・5%増、営業利益は97億3200万円で同34・8%増、経常利益は101億2900万円で同44・3%増、当期純利益は63億800万円で同39・0%増となった。

 電子デバイス事業の売上高は219億9600万円で同22・0%増、営業利益は11億8600万円で同33・5%増。同事業では自動車産業の需要回復により、入力デバイスを中心に出荷が好調に推移し、全体として売上げは前年を大幅に上回った。入力デバイスは、主力の自動車向けキースイッチの出荷が回復し、薄型ノートパソコン用タッチパッドの出荷も好調に推移したことから、全体として売上げは増加した。ディスプレイ関連デバイスは、液晶接続用コネクター及び視野範囲/光路制御フィルム(VCF)の出荷が好調に推移して、全体として売上げを大幅に伸ばした。コンポーネント関連製品は、電子部品検査用コネクター及び自動車用ワイパーの出荷が順調に推移して、売上げは大幅に増加した。
 精密成形品事業の売上高は421億4700万円で同23・4%増、営業利益は76億5800万円で同38・8%増。同事業は、半導体関連容器やキャリアテープ関連製品の順調な出荷が続き、全体として売上げは前年を大幅に上回った。半導体関連容器は、半導体産業の旺盛な需要を背景に300mmウエハー用出荷容器などの出荷が好調に推移し、売上げを大幅に伸ばした。OA機器用部品は、主力のレーザープリンター用ローラの出荷が回復し、売上げは増加した。キャリアテープ関連製品は、自動車及びスマートフォン向けの電子部品用の出荷が好調を維持し、売上げを伸ばした。シリコーンゴム成形品は、主力のメディカル関連製品及び一般成形品の出荷が堅調に推移して、全体として売上げは前年並みとなった。

 なお、2023年3月期の業績予想については、合理的に算定することが困難であり未定とした。

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