CNに向けた取り組みを開始 帝人、韓国セパレータ工場で

2022年03月11日

ゴムタイムス社

 帝人は3月10日、同社グループで韓国においてリチウムイオン二次電池用セパレータを製造販売しているテイジン・リエルソート・コリア(TLK)が、2022年3月よりカーボンニュートラルに向けた取り組みとして、工場内での使用に再生可能エネルギー由来の電力を導入するとともに、ガスについてはカーボンオフセットを実施すると発表した。

 今回TLKが導入する電力は、韓国再生可能エネルギー政策(K―RE100)の1つであるグリーンプレミアムを活用することにより韓国電力公社から供給される再生可能エネルギーで、太陽光や風力、水力など自然由来の電力であることから、エネルギー生産に際してのCO2排出はほとんどない。TLKは当初、1年間に使用する電力の約30%相当を導入し、その後さらに割合を高めて、2025年には全量を再生可能エネルギーとすることを目指す。

 一方、TLKは工場内でのガス使用によるCO2排出量については、それを相殺するためのカーボンオフセットの実施に向け、世界の再生可能エネルギープロジェクトにより生み出されたCO2排出削減効果を、三井物産を通じてクレジットとして購入することとする。今回はTLKが使用するガスの約1年分相当を購入し、今後も継続することにより、カーボンニュートラルの取り組みを推進していく。

 同社グループは、自社のCO2排出量を2030年度までに2018年度対比で30%削減し、2050年度までには実質ゼロにすることを目標として掲げ、グリーンエネルギーの導入やエネルギー消費量の削減などに取り組んでいる。持続可能な循環型社会の実現に向けて環境への取り組みをさらに強化し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」となることを目指すとしている。

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