カーボンブラックは大幅増益 東海カーボンの21年12月期

2022年02月08日

ゴムタイムス社

 東海カーボンの2021年12月期連結決算は、売上高は2588億7400万円で前期比28・4%増、営業利益は246億4700万円で同213・6%増、経常利益は247億7000万円で同295・5%増、当期純利益は161億500万円(前年同期10億1900万円)の大幅な増加となった。
 カーボンブラック事業の売上高は994億9100万円で同40・6%増、営業利益は87億8300万円で同175・2%増となった。半導体材料、部品不足による自動車生産減により新車用タイヤ需要は減少したが、補修用タイヤ向け需要回復に伴い、販売数量は前期比で増加した。また、原料油価格高騰に伴う売価の調整や稼働率の上昇に伴い原価率が改善した。
 黒鉛電極事業の売上高は406億1900万円で同7・2%増、営業損益は4億円の損失(前期は57億6600万円の営業損失)となった。世界の粗鋼生産は順調に回復し、これに合わせて黒鉛電極市況反転の兆しも見られるものの、対面業界との比較では市況回復は遅れており、エネルギーや資材価格上昇もあり苦戦した。。
 ファインカーボン事業の売上高は391億2500万円で同23・1%増、営業利益はの96億1100万円で同44・6%増。半導体、太陽光発電向け販売は引き続き堅調に推移した。また一般産業向けも回復基調に転じ、高付加価値商品であるソリッドSiC(シリコンカーバイド)製品でも旺盛な需要を背景に好調に推移した。
 精錬ライニング事業の売上高は496億9600万円で36・4%増、営業利益は19億2500万円で同65・8%増。
 2022年12月期の連結見通しは、売上高3050億円で同17・8%増、営業利益は350億円で同42・0%増、経常利益340億円で同37・3%増、当期純利益は200億円で同24・2%増を予想している。

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