年頭所感 JSR エリック・ジョンソンCEO

2022年01月07日

ゴムタイムス社

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 世界では予想以上に大きな変化が起こっています。2021年を振り返ると、日本では政権が変わり、米中間での先端技術の覇権争いはさらに深刻化し、人権への関心が世界的に高まり、地球温暖化については待ったなしの世界共通の課題として再認識されました。

 新型コロナウイルス(COVID‐19)の世界的大流行 が始まって以来、ワクチンや治療法の開発、製造、供給において、医療の世界は驚くほどの進歩を遂げています。しかし、私たちが勝利を宣言するまでにはまだ長い道のりがあると思われます。私たちは引き続き、お互いを守り、ビジネスを守るために警戒を怠らないようにしておく必要があります。

 JSRグループは、2021年5月に、祖業であるエラストマー事業の持続的な発展を期してENEOS株式会社への事業譲渡を発表し、同時にJSRも半導体材料を中心としたデジタルソリューション事業とライフサイエンス事業をコア事業に位置づけ確実に進化し続けることを公約しました。お客様や地域社会と良い関係を築きながら、グループ社員が手を取り合って進んで行く所存です。

 JSRグループはテクノロジーカンパニーです。イノベーションを通して最先端の技術を提供することが私たちのビジネスの本質であり、引き続き、新しい分野を開拓するための幅広い研究プロジェクトに関わってまいります。様々な新技術が人々の生活に影響を与え、多くのビジネスが再構築されることになりますが、JSRグループはこうした変化の最前線に立ち続けていきたいと考えております。

 気候危機や社会変動が世界共通の課題となり、経営的な価値観においても株主価値を重視する姿勢からすべてのステークホルダーへ価値を提供することがより強く求められております。

 JSRグループは、こうした変化を脅威ではなく機会として捉え、企業の社会的価値を最大化させ、そうした価値をすべての事業活動に組み込んでいきたいと考えております。

 本年も何卒、倍旧のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

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