年頭所感 日本ミシュランタイヤ 須藤元社長

2022年01月07日

ゴムタイムス社

 2022年の初頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年も、新型コロナウイルスの混乱が続いた一年となりました。この場をお借りして、影響を受けたすべての皆様に、改めて心からお見舞い申し上げます。また、この状況下でも変わらないご愛顧とご支援を賜りましたお客様や販売店の皆様に、深い感謝をお伝えしたいと思います。

 2022年も、半導体不足や世界的な物流の混乱など、モビリティ業界には解決すべき挑戦は数多くあります。一方で、自動運転やゼロエミッション自動車の進化をはじめとした心躍るニュースは、業界の技術が私たちの日々の生活を変えるすぐそこまで来ていることを確信させます。また、「持続可能性」(サステナビリティ)と地球環境保全は、企業にとっても欠かせない重要な基軸になりました。

 地球を守りながらいかに未来を切り開くか、ここに知恵を絞り、実行していくことが企業の責務です。

 ミシュランは、世界に先駆け環境性能というコンセプトを製品に取り入れた企業として、2050年までに自社グループが製造するタイヤをすべて持続可能にすることを明言しています。現在、ミシュランのタイヤを構成する素材のうち約30は既に天然素材またはリサイクル素材、持続可能な原材料を使用しています。これを約30で100%までに高めるため、ミシュラングループは全力を挙げて技術開発に取り組んでいます。環境保全には、安心安全性能が最後まで長続きするタイヤによる資源の最大活用や、他性能を犠牲にしない転がり抵抗の低減によるCO2排出削減など、さまざまな取り組みで企業責任を果たしてまいります。

 ミシュランにはまた、「2050年までに人類の新たなフロンティア開拓を助けた重要なイノベーションリーダーとして認識される」という大きな夢があります。そのため、「タイヤと共に」「タイヤ関連で」「タイヤを超越して」という3つの柱で皆様に革新的な付加価値をご提案します。「タイヤと共に」では、サステナブルで付加価値の高いタイヤを、「タイヤ関連」ではフリートソリューションや廃タイヤを利用した環境循環型ソリューションやミシュランガイドを、そして「タイヤを超越した」分野では、タイヤの金型に使用していた3D金属プリンティングの技術を他業界に応用展開するなど、多様な挑戦が始まっています。

 本年も、私たちを取り巻く環境は大きく変わるでしょう。ミシュランも変わりつづけます。変化はチャンスであり、変化は進化です。前進への努力が、より持続可能で豊かな生活を作っていくと信じています。創業以来130年の技術と経験を礎に、業界の皆様と密に連携しながら、「人」「地球」「利益」の三方良しを追求し、わくわくするサステナブルモビリティを提案してまいります。

 最後に、当社のお客様と販売店の皆様の支援なしに私たちの活動は推進できません。業界のすべての皆様に心から感謝を申し上げるとともに、2022年が健康で成功をもたらす年になることを祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。

須藤元社長

須藤元社長

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