防振ゴム、化成品事業を譲渡 ブリヂストン、事業再編加速

2021年12月13日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは12月10日、防振ゴム事業と化成品ソリューション事業を譲渡すると発表した。
 防振ゴム事業については、中国の安徽中鼎控股(集团)股份有限公司(AZ社)に譲渡する。ブリヂストンが新会社を設立し、同社グループの防振ゴム事業を新会社へ集約した後、その新会社株式の全てをAZ社に譲渡するというスキームで行われる。規制当局の承認とその他必要な条件を満たした後、2022年7月中に譲渡が完了する見込みである。なお、防振ゴム事業のグローバル連結売上収益は約544億円(2020年実績)となっている。
 化成品ソリューション事業は、エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(EU投資組合)に譲渡する。自動車用シートパッド事業、高機能化成品事業、事務機器用精密部品事業の3事業で構成される同事業についても、ブリヂストンが新会社を設立し、同社グループ会社の化成品ソリューション事業を新会社へ集約した後、その新会社株式の全てをEU投資組合に譲渡するスキームで行われる。規制当局の承認とその他必要な条件を満たした後、2022年8月中に譲渡が完了する見込み。化成品ソリューション事業のグローバル連結売上収益は約557億円(2020年実績)。
 同社は中期事業計画(2021~2023)において、ポートフォリオ経営を推進し、多角化事業では、事業再編などを通じ、シャープにコアコンピタンスが活きる事業にフォーカスしている。
 防振ゴム事業についてはコア事業とするAZ社のもとで成長を目指す方が、持続的な社会価値・顧客価値の創出による競争力ある事業の存続に繋がるとともに、従業員が新たな機会のもとでこれまで培った経験やスキルを活かし成長することができると考え、AZ社へ譲渡を決定した。
 化成品ソリューション事業に関しても、事業および従業員の継続的な成長、当社グループのコアコンピタンスとのシナジー、事業の経済性などの観点から、今後のあり方について総合的に検討を重ねた。
 その結果、製造業を中心に豊富な投資・再生実績を持つEU社のもとで成長を目指す方が、持続的な社会価値・顧客価値の創出による競争力ある事業の存続につながるとともに、従業員が新たな機会のもとでこれまで培った経験やスキルを活かし成長することができると考え、今回の決定となった。

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