テキサス州にMDI設備建設 ダウ、供給能力30%強化

2021年06月17日

ゴムタイムス社

 ダウは6月16日、米国テキサス州フリーポートにおける世界規模の製造拠点にて、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)蒸留・プレポリマー統合生産設備を建設する計画を発表した。

 今回の投資により、同社は川下におけるポリウレタンシステム製品の需要拡大をサポートするとともに、GDPを上回る成長を遂げている建設、コンシューマー、産業各市場における、魅力的な用途での同社の主導的ポジションを推進する。

 フリーポートの新しいMDI設備は、テキサス州ラ・ポルテにおける同社の現在の北米での生産能力を代替するものであり、供給能力は30%強化される見込みとなっている。また、2023年に予定されている新MDI施設の操業に合わせて、ラ・ポルテ拠点のポリウレタン設備は閉鎖する予定。

 フリーポートの新設備では、「フリーポート拠点の既存の熱エネルギーの利用により火力発電を不要に」「生産効率向上により取水量と廃水排出量を削減」「原材料の輸送が不要に」といった取り組みにより、同社の二酸化炭素排出量と水の使用量を削減する。

 同社の広範なポリウレタンシステムの製品群は、硬質、半硬質、軟質フォームや塗料、接着剤、シーラント、エラストマー、コンポジット製品を生産するために、主要なポリウレタン・コンポーネントの供給を強化する。その用途は、工業およびインフラ向けのソリューションから床材、家具、寝具、フットウェア分野のソリューション、自動車の内装やエネルギー効率の高い絶縁材料などのソリューションにまで及ぶ。

 同社の工業中間体およびインフラストラクチャー事業部門プレジデントであるジェーン・パルミエリ氏は、「今回のMDIへの投資では、既存のインフラを最適化し、ポリウレタン分野における当社の世界的リーダーとしての地位を強固なものとし、川下のシステムのお客様における成長をさらにサポートすることが可能になる」と述べている。

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