マーレ社樹脂ブラケットに採用 BASFのウルトラミッド

2021年06月07日

ゴムタイムス社

 BASFは6月4日、同社とOEM向け自動車部品の国際的サプライヤーであるドイツのマーレ社が、同社の革新的な素材ソリューション・ウルトラミッドA3WG10ポリアミド(PA)で作られたプラスチック製トランスミッションサポートブラケットを上市したと発表した。

 ウルトラミッドA3WG10は、シャーシおよび構造部品に最適化された高充填フィラー材料ソリューションで、同社は独自のシミュレーション技術であるウルトラシムを使うことによってマーレ社をサポートし、開発工程を短縮することができた。

 マーレ社のBU2韓国ディレクターであるサングヘ・ソ氏は、「自動車部品には駆動時に様々な動荷重や静荷重がかかるため、従来の金属材料と同様の耐性が必要となる。ウルトラミッドは機械的特性が優れており、構造部品をすべて金属から置き換えることができた。マーレ韓国がトランスミッション用の樹脂ブラケットを今回初めて立ち上げ、国内外に供給している。BASFの強力な支援により、構造部品の樹脂化が実現し、この市場への参入きっかけとなった」と、述べている。

 同社の高性能でありながら軽量なプラスチック素材により、新しいプラスチック製のトランスミッションサポートブラケットの重量は50%削減され、エネルギー効率を改善することで持続可能なドライブを可能にする。さらに射出成形することで、製造工程が簡略化される。

 また、ウルトラミッドは減衰性に優れているため部品のNVHを低減し、乗り心地も向上する。

 同社パフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア地域統括本部トランスポーテーション部門、バイスプレジデントのデズモンド・ロング氏は、「このプロジェクトでマーレ韓国と提携し、高度なマテリアルソリューションとテクニカルサポートにより貢献できたことは、お客様と新しいアプリケーションを共同で開発した好例となった。お客様それぞれのニーズに合わせてカスタマイズしたマテリアルソリューションを提供するだけでなく、お客様のサステナビリティの目標実現もサポートしていく」とコメントしている。

 

ウルトラミッドを使用したトランスミッションサポートブラケット

ウルトラミッドを使用した製品

 

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