下期回復も減収企業8割 上場プラ40社21年3月期

2021年05月31日

ゴムタイムス社

 主要プラスチック関連上場企業40社の21年3月期連結決算が出揃った。コロナによる需要低迷の影響を受け、40社中減収企業は34社で全体の8割強となったが、営業利益は徹底した経費削減などに取り組み前期比微減にとどまった。
 21年3月期のプラ企業を取り巻く環境は、期前半は新型コロナの世界的な感染拡大から、自動車分野は著しい需要減少があり、自動車向けの原材料や部品等の販売は大きく落ち込んだ。ただ、中国を始め、米国、日本でも自動車生産が回復するなかで、下期以降の自動車分野は回復を見せた。
 また、IT・デジタル分野では、巣ごもり需要を背景にパソコンやディスプレイ需要が増加。これらデジタル機器に使われる原料需要は堅調に推移した。
 さらに、プラ企業ではグループ企業を含めて医療・ライフサイエンス分野に注力するのがここ最近の流れだが、医療・ライフサイエンス分野は、海外での農薬販売が堅調なことや、PCR検査試薬やバイオ医薬品関連商品などの販売が好調に推移したことで、収益を下支えした企業もあった。
 そうした中で、主要上場プラ企業40社の21年3月期の合計売上高は6兆3915億1300万円で前期比5・2%減となった。40社のうち増収企業は、ADEKA、住友精化など6社

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