タイヤ事業は10%増収 住友ゴムの1~3月期

2021年05月13日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の21年12月期第1四半期連結決算は、売上収益が2136億8800万円で前年同期比12・0%増、事業利益は162億200万円で同468・8%増、営業利益は155億8400万円で同466・1%増、四半期利益は106億6900万円(前年同期は34億300万円の損失)となった。
 セグメントのうち、タイヤ事業の売上収益は1803億500万円で同10・5%増、事業利益は131億4600万円で同459・4%増。
 国内新車用タイヤは、納入車種拡大や低燃費タイヤを中心とする高機能商品の拡販を進めたが、世界的な半導体不足や福島県沖地震の影響で自動車メーカーの生産台数が減少したことで、売上収益は前年同期を下回った。
 国内市販用タイヤは、年始の降雪影響もありダンロップ史上最高の氷上性能を実現したスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX03」を中心とした冬タイヤで販売を伸ばしたことや、「VEURO VE304」をはじめとする「ダンロップ」ブランドの低燃費タイヤ、オールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1」などの拡販に努めた結果、売上収益は前年同期を上回った。
 海外新車用タイヤは、半導体不足の影響が出始めている一方で、コロナから回復傾向が見られた地域もあり、中国をはじめ多くの地域で販売を伸ばし、売上収益は前年同期を上回った。
 海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域では経済回復が見られる中国を中心に販売を伸ばした。欧州・アフリカ地域では市況の回復の早い地域を中心に拡販を進め、米州地域では高機能商品を含め販売を伸ばした。
 スポーツ事業の売上収益は233億2700万円で同34・4%増、事業利益は24億6800万円(前年同期は3億9700万円の損失)となった。
 ゴルフ用品は日本や北米でゴルフ場の入場者数が伸びたことや、各主要市場でコロナに伴う市場縮小に反転が見られ、強化してきたデジタル系マーケティング、販売チャネル関係強化、新商品の効果などもあり売上収益は前年同期を上回った。
 また、テニス用品も同様に、売上収益は前年同期を上回った。
 産業品他事業の売上収益は100億5600万円で同2・0%減、事業利益は5億7600万円で同34・9%減。ゴム手袋はコロナに伴う旺盛な需要により販売単価が上昇し、医療用精密ゴム部品も受注増加で売上収益は前年同期を上回った。
 一方、インフラ系商材や制振ダンパーは受注減などにより売上収益は前年同期を下回った。

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