CRの出荷は増加 東ソーの21年3月期

2021年05月11日

ゴムタイムス社

 東ソーの21年3月期連結決算は、売上高が7328億5000万円で前期比6・8%減、営業利益は878億1900万円で同7・5%増、経常利益は951億3800万円で同10・7%増、当期純利益は632億7600万円で同13・9%増となった。
 売上高は、ナフサ等の原燃料価格及び海外製品市況の下落による販売価格の下落により、減収となった。営業利益は、ナフサ等の原燃料価格下落による影響が販売価格下落の影響を上回ることで交易条件が改善し、増益となった。
 セグメントのうち、石油化学事業は、売上高が1314億円で同17・4%減、営業利益は77億円で同25・2%減。プロピレン及びキュメンは、生産量の減少などに伴い出荷が減少し、また、ナフサ等の原燃料価格及び海外製品市況の下落により製品価格が下落した。ポリエチレン樹脂は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う需要減少により国内輸出ともに出荷が減少し、ナフサ価格の下落も反映して製品価格が下落した。クロロプレンゴムは、アジア地域の需要回復に伴い出荷が増加したが、輸出価格は下落した。営業利益は、交易条件の悪化やナフサ等原料価格下落による製品受払差の悪化により減益となった。
 クロル・アルカリ事業は、売上高が2749億円で同7・6%減、営業利益は415億円で同47・2%増。塩化ビニルモノマーは、生産量の増加に伴い出荷が増加した。塩化ビニル樹脂は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う需要減少により、国内輸出ともに出荷が減少した。営業利益は、塩ビ製品やウレタン原料の交易条件の改善により、増益となった。
 22年3月期の連結業績予想については、売上高が8000億円で同9・2%増、営業利益は930億円で同5・9%増、経常利益は920億円で同3・3%減、当期純利益は600億円で同5・2%減を見込んでいる。

 

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