ウォーターカッターを新開発  北川鉄工所 APLCシリーズ 

2021年05月12日

ゴムタイムス社

 北川鉄工所(広島県府中市、北川祐治会長兼社長)は、ゴム・樹脂・パッキンなどの加工に特化したウォーターカッターの新シリーズ「APLCシリーズ」を開発し、今年2月より販売を開始している。
 金属素形材、工作機械、産業機械の3事業を展開する同社は、30年前からゴム・パッキン・樹脂業界向けのウォーターカッターを販売し、業界内で高評価を得てきた。
 ウォーターカッターについては、予ねてより安価でコンパクトなエントリーモデルへの要望が寄せられていたという。同社はユーザーの要望に応えるため、従来機の性能を保持した低価格帯のバリューモデルとして、今回発売したのが「APLCシリーズ」だ。
 新発売のAPLCシリーズは、必要な機能を最小限に抑えることで、従来機の性能を保持したまま、低価格と省スペース化を実現。また用途に応じ、切断範囲1300ミリ×1300ミリ、同2000ミリ×1300ミリの2機種のラインナップがある。
 主な特徴は、①高性能のNC装置により、複雑な形状でも高速・高精度な加工が可能。②操作性を重視した15インチカラーLCDタッチパネル式を採用し、直感的な操作が可能。③入門者でも容易に扱える、シンプルな専用CAD/CAM「CutPartner Light」を搭載。様々な形状・材質に対応する加工条件を簡単にデータベース化できる。④ユーザー自身でも消耗品交換を行えるよう「メンテナンストレーニング」を実施。⑤その他、ジョイントシートの巻きぐせを短時間で取り除く装置などのオプションも取り揃えている。
 これらの特徴により、3ミリ厚のジョイントシートの加工時間を比較した場合、従来の4軸制御カッティングプロッターで約110分だったものが、同製品では4分の1以下の25分程度にまで抑えられる。比較の様子を分かりやすく伝えるため、同社ホームページには、ウォーターカッターとカッティングプロッター(他社製)との比較動画を用意している。
 また、プロッターと違って超硬刃などが不要で刃折れや摩耗もなく、無人運転による人件費低減もできるため、長期的なコスト削減も得られる。
 APLCシリーズの現況について、同社は「主にカッティングプロッターを使用していただいているユーザーから多くの反響が寄せられており、今後も新市場での販売拡大を目指す」としている。
 本社ではAPLCシリーズの加工体験ができ、その性能を体感できる「プライベートショー」を随時開催するほか、本社への来社が難しいユーザーにはオンライン工場見学を開催している。
 問い合わせは北川鉄工所新事業推進本部、TEL0847(40)0553まで。

APLC-1313P-W

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