デンカ、製造販売承認取得 エボラ抗原迅速診断キット

2021年03月25日

ゴムタイムス社

 デンカは3月23日、北海道大学の高田礼人教授(人獣共通感染症リサーチセンター)と共同開発したエボラウイルス抗原迅速診断キットについて、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による国内製造販売承認を18日に取得したと発表した。製品名は「クイックナビ―Ebola」とし、同社は関係官庁、公的機関、研究機関等の協力を仰ぎながら、国内防疫の観点から同キットの活用可能性を検討する。

 同キットは診断結果を約10分で判定し、特別な器具や装置を必要としないことから、医療施設が十分に整っていない地域でも有効に使用することができる。そのため同社は現在でもエボラウイルス病の発生が確認されているアフリカでの感染拡大予防対策にさらに貢献すべく、アフリカ諸国の医療機関への同キットの情報提供を通じて正式供給の可能性を探ると同時に、WHOによる緊急使用承認の2022年取得を目指していく。

 同社は経営計画「Denka Value―Up」において、ヘルスケア事業を重点分野のひとつと位置づけている。今後も感染症の予防と早期診断を通じて世界の医療の課題解決に取り組み、人々のQOL向上に貢献していくとしている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー