高分子事業は減収減益 ユニチカの21年3月期

2021年02月10日

ゴムタイムス社

 ユニチカの21年3月期連結決算は、売上高が1103億7500万円で前年同期比7・7%減、営業利益は60億1800万円で同10・1%増、経常利益は53億8100万円で同70・6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は38億6400万円(前期は21億5800万円の損失)となった。当期純利益は、2019年1月に発生した宇治事業所の火災事故の受取保険金36億7600万円を特別利益に計上したこと、連結子会社の大阪染工株式会社及び産業繊維事業の事業用資産に対して減損損失33億9700万円を計上したことによるもの。

 セグメント別に見ると、高分子事業の売上高は414億3600万円で同9・3%減、営業利益は56億8200万円で同0・7%減となった。
 自動車用途や電気電子用途などの産業分野において、販売が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた。フィルム事業では、包装分野は外出自粛の影響により、コンビニエンスストア向け商品や土産菓子用途などは低調だったが、巣ごもり需要による食品分野などの一時的な販売増加もあり、底堅く推移した。また、バリアナイロンフィルム「エンブレムHG」などの高付加価値品は国内外で順調に売上を伸ばした。
 工業分野は、半導体分野は堅調に推移し、高付加価値品ではシリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」は堅調に推移した一方で、耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」の販売は減少した。この結果、事業全体で減収、利益は横ばいとなった。
 樹脂事業では、ナイロン樹脂は、電気電子用途や建材、生活雑貨など幅広い用途で販売が減少した。自動車用途は、生産台数減少の影響を受けたが、年度後半から回復した。ポリアリレート樹脂「Uポリマー」は、情報端末機器用途や事務機器用途、生活用品用途に加え、海外販売も苦戦した。機能樹脂の各素材も、消費活動や生産活動の停滞の影響を受け、販売が減少した。

 機能資材事業の売上高は296億2800万円で同8・4%減、営業利益は7億9200万円(前期は400万円の利益)となった。このうちガラス繊維事業では産業資材分野は、設備投資の抑制や工事物件の延期及び中止に伴い、テント、シート等の建築土木用途の販売が苦戦した。自動車用途及び環境関連用途は、年度後半から回復した。電子材料分野のICクロスは、情報端末機器関連用途で超薄物や低熱膨張タイプなどの高付加価値品の販売が好調だった。また、パソコンやサーバー向けの半導体用途も好調だった。

 22年3月期の連結業績予想は、売上高は1110億円で前期比0・6%増、営業利益が61億円で同1・4%増、経常利益が47億円で同12・7%減、純利益は40億円で3・5%増を見込んでいる。

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