自動車ゴム部品の25年3月期 為替やコスト削減で4社増益

2025年06月09日

ゴムタイムス社

 自動車用ゴム部品メーカー5社の25年3月期連結決算が出揃った。国内自動車生産が減少となった一方、為替換算の影響で海外売上が増加したことや価格改定、コスト削減などが奏功し、営業利益は豊田合成を除く4社が増益となった。
 ◆豊田合成
 売上収益が1兆597億9800万円で前期比1・1%減、営業利益は598億4400万円で同11・6%減、当期利益は363億3100万円で同29・4%減となった。日本の売上収益は4399億円で同0・8%減、営業利益は114億円で同28・2%減。米州の売上収益は4039億円で同1・7%増、営業利益は341億円で同30・1%増。欧州・アフリカの売上収益は327億円で同5・2%減、営業利益は26億円で同3・1%減。中国の売上収益は949億円で同17・0%減、営業損失は72億円(前期は営業利益が50億円)となった。アジアの売上収益は1385億円で同0・7%増、営業利益は141億円で同0・4%減となった。インドの売上収益は423億円で同20・2%増、営業利益は43億円で同24・9%増だった。
 ◆NOK
 売上高が7668億5900万円で同2・2%増、営業利益は372億6400万円で同62・6%増、経常利益は480億5700万円で同19・3%増、純利益は303億2000万円で同4・1%減。シール事業の売上高は3627億4200万円で同0・0%増、営業利益は262億1400万円で同12・4%増。自動車向けは日系自動車の国内での生産台数減や中国での販売不振等の影響で販売は減少した。
 ◆住友理工
 売上高が6333億3100万円で同2・9%増、事業利益は433億9600万円で同17・2%増、営業利益は415億7300万円で同22・4%増、当期利益は274億1900万円で同47・1%増となった。
 自動車用品は売上高が5743億3800万円で同2・6%増、事業利益は386億3200万円で同12・4%増。主要顧客による減産の影響があるものの、円安の進行による為替換算の影響により増収となった。
 ◆西川ゴム工業
 売上高が1206億3900万円で同2・3%増、営業利益は73億2400万円で同11・7%増、経常利益は76億1700万円で同14・6%減、純利益は39億5700万円で同21・5%減となった。
 日本の売上高は577億1000万円で同3・5%増、営業利益は47億6700万円で同8・9%減。北米の売上高は452億3900万円で同5・4%増、営業損失は1億4500万円(前期は営業損失17億1200万円)となった。東アジアの売上高は110億2500万円で同16・2%減、営業利益は3億6500万円で同48・4%減。東南アジアの売上高は128億7600万円で同0・2%減、営業利益は25億4200万円で同5・4%増となった。
 ◆フコク
 売上高が896億5700万円で同0・9%増、営業利益は47億2100万円で同29・5%増、経常利益は45億6900万円で同11・6%増、純利益は29億3100万円で同3・9%減となった。
 防振事業の売上高は381億7700万円で同1・1%増、セグメント利益は28億6700万円で同33・9%増となった。

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