機能フィルム事業は増収増益 タキロンシーアイの4~9月期

2020年11月06日

ゴムタイムス社

 タキロンシーアイの2021年3月期第2四半期連結決算は、売上高は641億7500万円で同9・3%減、営業利益は36億7500万円で同1・0%増、経常利益は37億8300万円で同1・8%増、四半期純利益は20億8600万円で同11・2%減となった。

 建築資材事業セグメントの売上高は200億7400万円で同14・6%減、営業利益は8億9200万円で同38・0%減。

 同事業のうち、主力のポリカーボネート製採光建材および住設資材において、コロナ禍における巣ごもりによりホームセンターでの需要は増加したが、新設住宅着工戸数の低迷により減収となった。また、サイン事業についてもユーザーの広告宣伝費削減の影響を受け、企業向け需要が大幅に落ち込み、事業全体としては減収となった。

 床・建装事業は、床部門において、コロナ禍によるマンション改修工事の延期により減収となった。建装部門においても、コロナ禍により国内の建築物件向けは大きく落ち込み、海外についても、北米、欧州、中国市場向け案件においてキャンセルや遅延が発生し、事業全体としての売上は大幅な減収となった。

 環境資材事業セグメントの売上高は255億1400万円で同10・0%減、営業利益は7億6300万円で同20・7%減となった。

 同事業のうち、アグリ事業は、大口のハウス物件受注があったものの、前年の中部・関西圏での風害需要の反動、コロナ禍による生産者買い控えや事業物件の遅れ・延期等の影響が大きく、農業用フィルム・ハウス関連資材ともに伸び悩み、減収となった。

 インフラマテリアル事業においても、長梅雨やコロナ禍による工事への影響が大きく、災害復興および国内インフラ整備工事の完工やハウエル管販売および更生管事業の堅調な推移があったものの、減収となった。

 高機能材事業の売上高は81億200万円で同5・9%減、営業利益は6億4000万円で同15・4%増となった。

 同事業は、半導体・FPD設備投資に回復の兆しが見られ、主力の工業用プレートが増収となった。PETプレートも飛沫防止パネル向けが大きく伸長した。通信機器やデータセンター設備に使われるナノ材料も引き続き大幅な増収となった。一方、マイクロモータ、光学用ポリカーボネートシート、眼鏡フレーム材料は新型コロナウイルスによる世界的な消費低迷の影響を受け大幅減収となり、事業全体では減収となった。

 機能フィルム事業の売上高は103億3900万円で同3・2%増、営業利益は11億9500万円で同116・2%増。ボンセット事業は、シュリンクフィルムが国内販売および欧州市場で苦戦したものの、北米市場における新型コロナウイルスによる巣ごもり需要により増収となった。サンジップ事業は、ジッパーテープが、日本国内、アジア、欧米を中心に堅調に推移し、増収となった。

 通期の連結業績予想は、売上高が1320億円で 前期比5・3%減、営業利益は70億円で同5・1%減、経常利益は73億円で同4・1%減、当期純利益は40億円で同69・4%減を見込んでいる。

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