国内自動車が大きく減少 ニチリンの1~6月期

2020年08月17日

ゴムタイムス社

 ニチリンの20年12月期第2四半期連結決算は、売上高が222億2100万円で前年同期比27・5%減、営業利益は10億2300万円で同70・7%減、経常利益は10億1000万円で同70・6%減、四半期純利益は4億7900万円で同70・5%減となった。

 地域別では、日本の売上高が126億3900万円(前年同四半期166億9200万円)、営業利益が3億6100万円(同12億6600万円)。新型コロナに伴うサプライチェーンの寸断、著しい需要の減少により、国内顧客は減産を継続しており、また、海外子会社への部品供給も大幅に減少した。さらに、子会社向けの設備売上も前年に比べ大きく減少した。

 北米の売上高が35億6100万円(前年同四半期54億5600万円)、営業損失が1億5100万円(前年同四半期は営業利益4400万円)。日系企業が得意としてきたセダン車の需要が減少し、小型トラック・SUV車の需要が増加する傾向が強まっている。さらに、新型コロナによる影響で3月下旬より5月下旬にかけ顧客が一斉に生産停止を行ったことに加え、6月からの顧客需要にもバラつきがあったことが影響した。

 中国の売上高が39億9000万円(前年同四半期52億8700万円)、営業損失は1億5400万円(前年同四半期は営業利益5億6900万円)。新型コロナによる影響で、2月上旬より3月上旬にかけ顧客が一斉に生産停止を行ったことや、昨年末に生産を終了した上海日輪汽車配件から蘇州日輪汽車部件への業務移管に伴う一時的な生産性の悪化、物流費等の増加が影響した。

 アジアの売上高が59億600万円(前年同四半期83億2800万円)、営業利益は10億8500万円(前年同四半期17億9300万円)。ABS化による二輪用ブレーキホースの販売増に加え、フューエルホースの販売増が見込まれていたが、新型コロナによる影響で4月以降の売り上げが落ち込んだ。

 欧州の売上高が20億7900万円(前年同四半期27億3500万円)、営業損失は1億9100万円(前年同四半期は営業損失7200万円)。新型コロナによる影響で3月下旬より5月下旬にかけ顧客が一斉に生産停止を行ったことや、6月からの顧客需要のバラつきが影響した。

 通期の連結業績予想は、売上高が490億円で前期比19・7%減、営業利益が24億円で同61・4%減、経常利益が26億円で同58・3%減、親会社株主に帰属する当期純利益が14億5000万円で同47・2%減を見込んでいる。

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