ダイセル、化学技術賞を受賞 ウェハーレンズ開発と製品化

2020年06月03日

ゴムタイムス社

 ダイセルは6月1日、同社の「硬化性樹脂によるウェハーレンズの開発と製品化」が、近畿化学協会の2019年度「第72回化学技術賞」を受賞したと発表した。

 化学技術賞は、化学に関する研究および技術で、工業化・製品化に対して顕著な業績があると認められた45歳未満の研究者・技術者に贈られる。

 「硬化性樹脂によるウェハーレンズの開発と製品化」は、小型レンズが広く使用されるモバイル機器や車載、医療、ヘルスケア等の領域で、さらなる高機能化が求められる耐熱性、小型・薄型化、形状の複雑さを達成するために、材料と成型技術の開発を同時に取り組み、硬化性樹脂を用いたウェハー状のレンズ成型により、世界で初めて商業レベルでの実用・製品化に成功したもの。今回、この業績が認められ、同社の研究開発チーム(竹中啓起氏、藤川武氏、福井貞之氏、本間大海氏)が受賞した。

 同社のウェハーレンズは、スマートフォンなど3Dセンシング機能を有する製品への搭載をはじめ、先進の医療機器、AR/VRや虹彩/表情認証システム等、今後の5G社会を支えるデバイスへの採用が計画されている。

 今後は品揃えの充実や製造プロセスの精度向上に取り組み、市場が求める製品開発を進めていくとしている。

 

同技術で製造されたウェハーレンズ

同技術で製造されたウェハーレンズ

 

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