年頭所感 JSR 川橋信夫COO

2020年01月09日

ゴムタイムス社

 新年おめでとうございます。

 デジタル革命という大きな技術変革を伴いながら、激動の2020年代が始まろうとしております。「不透明、不安定で、何が起こるかわからない」という状況においては、いかに会社の体力をつけ、危機をチャンスに変えていくかが重要であると、肝に銘じているところでございます。

 第一の施策は、会社を景気動向に左右されにくい安定な事業構成にすることです。当社においてはライフサイエンス事業の強化・推進に取り組んでおり、バイオロジクスと抗体医薬製造技術、個別化診断技術など、競争優位性を持った事業群を展開して参りたいと考えております。

 第二の施策は、各事業において、高機能で高付加価値の製品群を増やし、ポートフォリオを変えていくことです。エラストマー事業ではSSBR(溶液重合SBR)に加え、昨年発表した高耐摩耗性の新規SBRや、電池用バインダーなどの開発・販売を加速して参ります。合成樹脂事業では、自動車のEV化で求められる静粛性に寄与するハッシュロイなどの特殊品に傾注して参ります。デジタルソリューション事業では、今後も引き続き市場の伸長が期待できる半導体材料に力点を置き、先端リソグラフィ材料だけではなく、洗浄剤や実装材料、5G関連材料へとポートフォリオを広げて参りたいと考えております。

 デジタル革命等により、大きく社会環境が変化し、既存価値の崩壊が起こるとの予想もありますが、変化を怖がることなく、積極的に対処していくことが重要です。私どもJSRグループは、次のような価値観を共有し、不確実性に富んだ2020年代を生き抜いて参りたいと考えております。

 ① 「いろいろな考えや行動形態をとる人たちを認め合い、個性を大事にする風土、組織」を作り上げ、会社を強くし、さらに発展させる。

 ② 先端技術・新領域ビジネスへのチャレンジとオープンイノベーションが重要。

 ③ 新たに挑戦するマインドを醸成する。失敗を恐れずチャレンジする人材の育成。

 ④ 競争力強化としての働き方改革が必須。

 ⑤ CSRからサステナビリティへ。ステークホルダーに長期的な視点で価値を提供することであり、SDGsの位置づけもより高まっていく。

 ⑥ 地域化、個別化へ。先進国の開発品をそのまま世界市場へ展開するというビジネスモデルは崩壊した。地域に応じたニーズから市場が生まれる。(中国の電子決裁アプリなど)医療や保険などを中心に確実に個別化ニーズとなる。

 そして何よりも工場の安全、安定操業に全力を挙げて取り組んで参ります。これなくしては会社が成り立たない不動の価値観であり、サステナビリティの基本です。

 JSRグループ一同、サステナビリティを事業に組み入れ、ステークホルダーに長期的な価値をご提供できるよう取り組んで参る所存です。

 何卒倍旧のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。

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