年頭所感 日本金型工業会 牧野俊清会長

2018年01月12日

ゴムタイムス社

 平成30年の新春を迎えるにあたり、謹んで会員の皆様、関連官公庁、関連業界の皆様にお慶び申し上げます。

 日本の金型業界はリーマンショックによる世界同時不況の影響により大打撃を受けましたが、2010年の底から自動車用を中心に少しずつですが回復を続けています。しかしながら、ショック前のピーク2007年と比較して64%から87%に戻したところで、さらなる回復を期待します。

 一昨年、米国の大統領にトランプ氏が選任され、保護主義等で世界経済に悪影響がないか懸念されました。また、昨年は、中国では習近平第2期指導部が発足し体制が強化され、韓国は文在寅大統領、フランスはマクロン大統領が就任しました。一方、北朝鮮は核実験・ミサイル発射を続け、世界・日本に脅威を与え続けています。

 その中で株式市場を見ると、昨年年初と12月初旬で比較して、ダウ平均は初めて2万4000ドルの大台を突破し1万9763→2万4232ドル(123%)、日経平均1万9114→2万2819円(119%)、上海総合3104→3318元(107%)、韓国総合2026→2475ウォン(123%)といずれも活況を呈しています。

 昨年は、国内車両生産台数が回復したこともあり、我々の需要業界である素形材産業の景況が、前年比102%~110%といずれも好調でした。また、中国の日本からの工作機械輸入は2015年3月301億円でしたが、中国経済の悪化で2016年3月136億円となりました。2017年3月は367億円となっています。中国経済が好転していると思われます。株価は景気の先行指標とも言われており、本年は日本経済が良くなる期待が大であります。

 平成30年の干支は「戊戌(つちのえいぬ)」で、60

全文:約1764文字

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー