ブリヂストン 乗用車用新スタッドレス「ブリザックVRX2」を9月に発売 

2017年07月24日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは7月20日、横浜市で乗用車用スタッドレスタイヤの新製品「BLIZZAK(ブリザック)VRX2」発表会と、一般ユーザー・プレスを対象とした試乗会を開催した。

新製品「ブリザックVRX2」

 説明会では、最初にブリヂストンタイヤジャパンの上田達也常務執行役員が開発のコンセプトや新製品の概要などを説明。ブリヂストンが今年2月に行った、一般消費者を対象としたスタッドレスタイヤに求められる性能に関する調査で、氷雪上での「効き」が最も多く、次に「効きの持続」、一般路性能については「摩耗ライフ」が求められていることを示した。

ブリヂストンタイヤジャパンの上田常務執行役員

 こうした声を背景に開発した新製品は、従来のVRXに比べ氷上ブレーキ性能を10%短縮、摩耗ライフを22%向上、騒音エネルギーを31%低減して静粛性を向上させたことを紹介した。

 9月1日から発売し、軽・コンパクト・セダン・ミニバンなどに対応する全109サイズを取りそろえる。

 続いて、ブリヂストンの井出慶太執行役員が新製品の技術説明を行い、最初に「冬道と言っても、100%アイスやスノーという状況での運転ではなく、ドライ・ウェット路面での運転状況も存在する」として、新製品の開発に当たっては「総合性能を追求し、氷雪上性能と一般路性能を高い次元でバランスすることを目指した」と述べた。

ブリヂストンの井出執行役員

 具体的な搭載技術としては、氷上でのブレーキ性能について、滑る原因は氷上の水の膜であることから、まず「除水」し、その後、路面にしっかりと「接地」させ、その上でトラクションをかけた時に「ひっかき」で力を出すことが必要で、そうした能力を向上させるため、新たに「アクティブ発泡ゴム2」と「非対称パタン」を開発したと説明した。

 同社の独自技術である発泡ゴムは、ゴム内の気泡と太い水路で水膜を除去することができる。その進化版であるアクティブ発泡ゴム2は、新シリカ配合によって、今まで以上に氷へのグリップを強化した。

 また、従来品ではタイヤに力がかかるとブロックが倒れ、接地面積のロスが発生していた。これを避けるため、非対称パタンでは前後ブロック剛性を24%向上させて接地性を大幅に向上した。

 さらに「Wシェイプブロック」でブロックの倒れ込み抑制するとともに、溝・サイプを様々な角度で配置して空気の流れを分散する「マルチアングルグルーブ」により、ひっかく力を一層高めた。

 前後ブロック剛性の向上は、摩耗の原因となるタイヤと路面の間で生じるすべりを抑制することにもなり、摩耗ライフの向上にもつながった。

 一方、従来のスタッドレスタイヤは夏タイヤに比べ、高周波パタンノイズが大きかった。これについては、横溝のボリュームとパタンの配列を最適化することで騒音エネルギーを低減し、静粛性も高めた。

 井出執行役員は最後に「今後も発泡ゴムの進化と、これまで以上の技術の飛躍を続けていく」との考えを示し、説明を締め括った。

 その後、同社が支援するアイスホッケー女子日本代表からのビデオメッセージと新CMの上映、CMに出演している女優の綾瀬はるかさんのトークショーが行われた。

「衣替えのように履き替えを」と呼びかける綾瀬さん

 雪の結晶をデザインした水色の浴衣姿で登場した綾瀬さんは「衣替えと同じような感覚でVRX2に履き替えるのを習慣化してくれたらうれしい」と述べ、スタッドレスタイヤの普及をPRした。

新製品と撮影に応じる登壇者

 試乗会は新横浜スケートセンターと日産スタジアム近くの一般道を使って行われた。氷上・一般道ともに新製品装着車と夏タイヤ装着車で試乗を行い、氷上ではスタッドレスタイヤの重要性を体感すること、一般道では新製品のドライ性能を夏タイヤと比較することを主なテーマとした。

 一般ユーザーを対象とした試乗会には、スタッドレスタイヤを保有していない関東圏の20人が参加した。

 氷上での試乗では発進・加速、ブレーキ、旋回の各性能を体験した。参加者の1人である神奈川県の30代女性は「夏タイヤはブレーキを踏んでもなかなか止まらなかったのに、スタッドレスタイヤでは滑らかに止まった。この冬はスタッドレスを検討したい」と述べた。

氷上で新製品でのコーナリング

氷上で夏タイヤでのコーナリング。スタッドレスに比べ大きく膨らんでいるのが分かる

 また、一般道での試乗を体験した千葉県の40代女性は「静粛性や振動など、どちらがスタッドレスタイヤで夏タイヤなのか、違いを感じることができなかった」と、新製品のドライ性能についての感想を口にしていた。

一般道でドライ性能を体験した

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