江戸っ子１号プロジェクト（杉野ゴム化学工業所）も受賞
日本デザイン振興会は９月29日、「グッドデザイン賞」の２０１６年度受賞結果を発表した。商品や建築、ソフトウェア、各種の取り組みなど、近年で最多となる４０８５件のデザインを対象に、今後決定する特別賞各賞の候補となる「グッドデザイン・ベスト１００」を含む１２２９件の受賞デザインを選定した。今年度の審査会は、日本のほか、韓国、台湾、香港でも実施された。国内のゴム関連企業ではブリヂストン、横浜ゴム、東洋ゴム工業、日本ミシュラン、江戸っ子１号プロジェクトなどが選ばれた他、韓国のタイヤメーカー３社も受賞した。
◆ブリヂストン
ブリヂストンでは「レグノＧＲ―レジェーラ」と「サイホン排水システム」が、グループ会社のブリヂストンサイクルでは「アンカーＲＴ９」が受賞した。
「レグノＧＲ―レジェーラ」は、軽自動車専用に静粛性能／乗り心地／運動性能を高次元でバランスさせた商品。ＲＥＧＮＯブランドで培ったサイレントテクノロジーを軽自動車専用にチューニングし、専用のトレッドパターン、非対称形状、高剛性トレッドを採用することで、高い静粛性と快適な乗り心地を実現した。
「サイホン排水システム」は、サイホンカ（水が落ちることで発生する引く力）を利用する新しい排水システム。このシステムの採用により、マンションの床下空間を従来の排水システムより低く設計でき、キッチンなどの水回りの配置の自由度が向上する。また、入居後の間取り変更が可能となり、ライフスタイルに合わせたリニューアルの実現が期待でる。
「アンカーＲＴ９」は、タイムトライアル種目専用バイク。高速巡航を維持するために空気抵抗の低減を意図した設計が随所になされている他、フレーム素材に高弾性カーボンファイバーを使用し、軽量・高剛性化を実現している。また、電動変速用のバッテリーとリヤブレーキをフレームの下側に配置することで低重心化し、走行中の安定性も向上させている。
◆横浜ゴム
横浜ゴムでは、ＳＵＶ用タイヤ「ジオランダーＡ／Ｔ Ｇ０１５」が受賞。
トレッドパターンにはアグレッシブなデザインを採用し、さらにタイヤショルダーのデザインも一新することで力強くスタイリッシュなイメージを創出。性能面では定評のあるオフロード性能をレベルアップするとともにウェット性能や雪上性能を向上した。コンパウンドはオレンジオイル配合技術をはじめとするＹＯＫＯＨＡＭＡの先進技術を結集し優れた耐摩耗性能に加え、さまざまな路面への対応力を高めた。オフロードはもちろん、オンロードでの高速走行時にも安定感のある走りを発揮するよう構造とプロファイルを最適化した。オフロードっぽい見た目を重視しつつも、通常路面での性能も考慮したＡ／Ｔタイヤとして、ＳＵＶの選択肢を広げる商品である。
◆東洋ゴム工業
東洋ゴム工業では、ミドルクラスミニバン専用タイヤ「トランパスＭＬ」と、軽自動車ＳＵＶ用タイヤ「オープンカントリー・Ｒ／Ｔ」が受賞。
「トランパスＭＬ」はミニバン上級モデルへの提案商品として、スタイリッシュなデザインと高性能＆トランパスのＤＮＡ＝〝しっかり〟を兼ね備えた新カテゴリータイヤをコンセプトに開発。トレッドセンター部にエッジーなグルーブカット『Ｌ ｍｏｔｉｏｎ ｇｔｏｏｖｅ』を採用し、硬質で力強い印象を与え、最新エアロスタイルにもマッチさせている。また、新開発のゴム配合が転がり抵抗性能グレードをＭＰＺ比でワンランク向上。上級モデルにふさわしい仕上がりとして、スッキリとしたロゴデザイン（ヘコ文字）、はみ出しゴムの出ない（新品タイヤによくあるゴムヒゲ）仕上げ加工を採用した。
「オープンカントリー・Ｒ／Ｔ」はハスラー（スズキ）、キャスト（ダイハツ）など軽自動車ＳＵＶ向けの提案型商品。ファッション性を楽しむドレスアップユーザーには、オフロード走行を感じさせる存在感あふれるトレッド（踏面部）デザインやサイドデザインが魅力。さらに、オフロード走行を楽しむユーザーにも満足行く走破性を提案。マットテレイン（ＭＴ）タイヤとオールテレイン（ＡＴ）タイヤの良いところを融合し、街中で存在感のあるデザインに仕上げた。またオフ性能だけでなく、パターン構成を工夫して低ノイズ化も実現している。
◆日本ミシュラン
受賞対象である「ミシュラン パイロット・スポーツ４」は、高揚感が得られるようなダイナミックで直感的なドライビングを愉しみたいユーザーに向けた、新世代プレミアムスポーツタイヤ。モータースポーツで培った技術を採用し、サイドウォールには新モールド技術によってベルベット加工された、コントラストが鮮明な独創的デザインを実現した。従来、タイヤは消費財として、売り場で目立たせることに主眼をおいてデザインされてきたが、同製品は装着後に最も露出するサイドウォール部にプレミアムタッチ技術を
