クレハ 中国でフッ化ビニリデン樹脂製造設備を竣工

2014年07月08日

ゴムタイムス社

 クレハは7月4日、同社の子会社・呉羽(常熟)氟材料有限公司によるフッ化ビニリデン樹脂製造設備の竣工式開催を発表した。

 クレハは、リチウムイオン電池(以下、「LiB」)用バインダーおよび一般産業用エンジニアリング・プラスチックとして使用されているフッ化ビニリデン樹脂の需要の拡大に対応するため、2012年1月に中華人民共和国江蘇省常熟市にフッ化ビニリデン樹脂製造子会社として呉羽(常熟)氟材料有限公司(以下、「呉羽常熟」)を設立した。

 呉羽常熟は江蘇省常熟市に所在、資本金は6000万USドル(同社グループ100%出資)、董事長は松尾修介氏(クレハ取締役常務執行役員高機能材・PGA部門統括)、設備投資額は約75億円。

 呉羽常熟では2012年6月に年産5000tの製造設備の建設に着手、2014年4月には製造設備の試運転を開始した。そして4日、王颺常熟市人民政府市長をはじめとする地元関係者、建設工事関係者、ユーザーなどが出席し、竣工式を開催した。

 呉羽常熟での年産5000tの製造設備の竣工により、クレハいわき事業所(福島県いわき市)の年産4000tの製造設備と合わせ、クレハ・グループで合計9000tのフッ化ビニリデン樹脂の供給能力を持つことととなった。同社は、この市場において、今後の世界的な需要伸張に対応できる安定的な供給体制を整えたことによって、ニーズを的確に捉えながら開発・製造力を磨き高品質の製品を提供してきたクレハ・グループの競争力と存在感がさらに高まるとしている。

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