三井化学は10月29日、同社のコーポレートベンチャーキャピタルファンド(CVC)である321Catalystを通じ、iOrgan Bioへ出資を実行したと発表した。
iOrgan Bioは、ヒト細胞やオルガノイドの設計・製造を通じて、創薬や再生医療の研究開発を支援する米国発のバイオテクノロジースタートアップとなる。AI、シングルセル解析、ロボティクスを活用した独自の細胞設計・製造技術により、目的とするヒト細胞やオルガノイドを均一かつ再現性高く製造するプラットフォームを開発している。これにより製薬企業やバイオテクノロジー企業に対し、新薬候補をよりヒトの体内に近い環境で評価するための細胞モデルの設計や、細胞治療の研究開発に必要な細胞の製造などを支援している。
iOrgan Bioの所在地は米国ノースカロライナ州モリスビル、最高経営責任者(CEO)はDaniel Delubac氏、設立は2024年12月、事業内容は細胞設計・製造プラットフォームの開発となる。
iOrgan Bioは、創薬や再生医療に用いるヒト細胞・オルガノイドを均一な品質で効率的に製造するプラットフォームを独自に構築している。三井化学は、細胞培養容器InnoCellをはじめとする素材の設計・開発技術を提供する。両者の技術を組み合わせ、細胞が安定して生育・機能する培養環境を最適化することで、品質の向上や、これまで製造が難しかった細胞・オルガノイドの実現を目指す。
今後は、これらを用いた薬効・安全性評価など、動物実験を補完・代替する新たな創薬支援技術や、培養に適した関連素材の共同開発を検討する。
同社はiOrgan Bioとの協業を通じて、創薬プロセスの効率化と細胞治療・再生医療の発展に貢献し、いのちと健康、豊かなくらしを支える新たなソリューションの創出を目指す。
