住友化学は10月26日、プラスチック循環利用協会が実施した「新たなケミカルリサイクル(CR)技術のLCA~プラスチックに戻る循環型CR~」の調査事業において、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート、PMMA)のケミカルリサイクル技術に関する調査に協力したことを発表した。
本調査の結果、同社のPMMAケミカルリサイクル技術が、GHG排出量の削減につながることが改めて確認された。
同技術は、同社と日本製鋼所が共同開発した、PMMAを熱分解し、原料となるメチルメタクリレート(MMA)モノマーへ高効率で再生する技術である。2022年に愛媛工場(愛媛県新居浜市)に実証設備を建設し、技術確立を進め、26年2月にはグローバルでのライセンス提供を開始している。
ケミカルリサイクル技術は、使用済みのプラスチックなどを化学的に分解することで、高品質な再生原料が得られることから、プラスチック資源循環の実現に向けた寄与が期待されている。一方、反応過程でエネルギーを投入する必要があるため、ケミカルリサイクル技術活用によるGHG排出を含めた環境負荷低減効果を疑問視する声があった。また、近年、リサイクルに関する様々なLCA(ライフサイクルアセスメント)手法が提案されており、ケミカルリサイクルに適用するべき最適なLCA手法について議論が続いている状況である。
こうした状況を踏まえ、同協会は、LCAの有識者による指導や評価結果の確認を受けながら、ケミカルリサイクル技術による環境負荷低減効果を明らかにするための検討を進めてきた。PMMAのLCA評価については、「PMMA廃棄物処理の観点」と「PMMA製品製造の観点」から行った。前者は、使用済みPMMAを廃棄物として処理するにあたり、焼却処理した場合と、ケミカルリサイクルでMMAに再生しPMMAの原料に利用する場合の比較を行った。後者は、PMMA製造にあたり、従来から使用してきた化石由来原料を使用した場合と、PMMA廃棄物からケミカルリサイクルでMMAに再生した原料を使用した場合の比較を行った。
その結果、これまで社内のLCA評価で確認してきた同技術のGHG排出量の削減効果が、改めて同協会による調査において確認された。
