旭化成エレクトロニクスは10月9日、1983年の「薄膜ホール素子の商用化」がIEEEマイルストーンに認定されたことを記念し、2026年10月6日に宮崎県延岡市で記念式典を開催したと発表した。
今回の認定では、薄膜InSbとフェライトを組み合わせた構造などにより、高感度で量産可能な薄膜ホール素子を実現し、磁気センサーの民生・産業分野への普及に貢献した技術的業績が評価された。
式典には、延岡市長の三浦久知氏、2020年IEEE Presidentで名古屋大学名誉教授の福田敏男氏をはじめ、行政、学術、IEEEおよび旭化成グループの関係者が出席した。
贈呈式はIEEE福岡支部主催で行われ、福田氏から同社代表取締役社長の栗田直幸氏に認定銘板が贈呈された。また、式典後には、IEEEマイルストーンの意義と薄膜ホール素子の商用化に至る歩みを紹介する記念講演会を開催した。
IEEEマイルストーンは、電気・電子・情報分野をはじめとするIEEE関連分野において、人類と社会の発展に貢献した重要な技術的業績を顕彰する制度となる。認定された業績には、その技術にゆかりのある場所に認定銘板が設置される。
ホール素子は、磁界を検知して電気信号に変換する電子部品で、磁気センサーの主要な構成部品の一つとなる。モーターの回転や部品の位置、電流などを非接触で検知できることから、さまざまな電子機器や産業機器に使用されている。
旭化成は1983年、薄膜InSbとフェライトを組み合わせた構造などにより、高感度と量産性を両立した薄膜ホール素子「HWシリーズ」を商用化した。これらを用いた磁気センサーは、ビデオ機器、記憶装置、冷却ファンなど幅広い製品に採用され、機器の小型化・高性能化を支えてきた。
同技術を基盤として開発したホールセンサー製品群の累計出荷数は500億個を超えている。また、薄膜ホール素子は商用化当初から宮崎県延岡市で生産を続けており、40年以上にわたって進化を続けてきた、地域に根差した技術でもある。
2026年10月15日


