日本精工は10月7日、工作機械メーカー向け設計開発・製造管理支援サービスのラインアップを拡充し、新たなサービスとして、スピンドルの設計効率化を支援する「MTーClick!Speedy Premium」と、軸受情報を顧客システムと連携させる「NSK Verify API」を提供することを発表した。新サービスは契約企業向けに、「MTーClick!Speedy Premium」は有償、「NSK Verify API」は無償で提供する。「MTーClick!Speedy Premium」は2026年9月より提供を開始しており、「NSK Verify API」は2026年11月に提供を開始する予定である。同社はこの2つのサービスを2026年10月26~31日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)」に出展する。
同社はこれまで、「MTーClick!Speedy」によるスピンドル設計支援と、スマートフォンアプリ「NSK Verify」による軸受情報管理サービスを提供してきた。今回、スピンドル解析機能を強化した「MTーClick!Speedy Premium」と、軸受情報を顧客システムへ連携できる「NSK Verify API」をラインアップに追加する。これにより、設計開発の効率化と製造管理のデジタル化を促進し、顧客の生産性向上と付加価値創出につなげる。
工作機械業界では、設計開発の効率化、生産現場のデジタル化、技術者不足への対応などを背景として、デジタル技術を活用した業務高度化が求められている。例えばスピンドルの設計では、高度な解析を行うには同社への問い合わせや個別検討が必要となる場合があり、設計期間の短縮が課題となっていた。また生産現場では、軸受の使用履歴や検査成績データをより効率的に管理するニーズが高まっている。
サービスの特長は次の通りとなる。
高度なスピンドル設計を可能にする「MTーClick!Speedy Premium」は、工作機械のスピンドル設計および軸受解析を実現するWebアプリケーションサービスである。従来サービスとの違いは、同社が従来提供していた一般公開版「MTーClick!Speedy」に対して、より高度なスピンドル全体の解析を実行し、より詳細なレポートを入手することができる点である。
顧客メリットとして、従来は同社への問い合わせや個別検討が必要だった高度な解析について、顧客が必要なタイミングで実施できるようになる。これにより、スピンドルの最適設計に必須である各種部品の検討を顧客内で完結でき、開発プロセスの効率化と開発リードタイムの削減につなげる。さらに、スピンドルの高剛性化など、市場から新たな性能要求があった際にも、迅速に解析が可能となる。
工場のデジタル化を加速する「NSK Verify API」は、軸受の検査成績データを簡単に自社システムへ連携できる軸受情報管理サービスである。
従来サービスとの違いは、同社が従来提供していた一般公開版「NSK Verify」はスマートフォンアプリであったが、今回は新たにAPIとして利用できるようになる点である。顧客が開発したソフトウェアに本サービスを組み込むと、「NSK Verify」と同等の検査成績データを、顧客のソフトウェア上で取得できる。ハンドスキャナーなど2次元コードを読み取る仕組みと連携することで、製品情報を効率的に取得・管理することが可能である。
顧客メリットとして、顧客の工場における同社製品のデータ管理を効率化することで、作業時間を短縮し、在庫管理・使用履歴管理の高度化につなげる。例えば、アプリ版では1点あたり約60秒かかっていたデータの取り込み時間を、本サービスでは約10秒に短縮できる。

