東レは10月8日、同社が開発した150℃耐熱フィルムを誘電体として用いたフィルムコンデンサを試作し、当該コンデンサを搭載したインバータについて150℃環境下での動作実証に成功したことを発表した。
脱炭素社会の実現に向け、EVや電動航空機、空飛ぶクルマなど次世代モビリティの電動化が進んでいるが、駆動システムの高出力化に伴い、インバータ内部で電力を安定化するフィルムコンデンサの耐熱性がシステム設計上の制約の一つとなっていた。特に空飛ぶクルマなどでは、航続距離向上のために放熱構造の小型・軽量化が重要であり、フィルムコンデンサのさらなる耐熱温度向上が求められている。
同社は、名古屋大学未来材料・システム研究所 山本真義教授と共同研究で試作したモデルインバータにおいて、同社の150℃耐熱フィルムを用いたコンデンサが高温環境下でも安定して動作することを実証した。さらに、熱シミュレーションを活用することで、放熱構造を約50%小型化できる可能性を確認した。今後も、150℃耐熱コンデンサ用フィルムの社会実装に向けては、名古屋大学と連携しながら開発・検討を進めていく。
なお、本成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「次世代モビリティ向けフィルムコンデンサ用高耐熱フィルムの開発」補助事業の成果であり、2026年10月13~16日に幕張メッセで開催される、未来社会の実現に向けた技術やサービスが集う総合展示会「CEATEC 2026」のNEDOブースに出展予定となる。
