SABICは7月16日、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)をはじめとする電力スイッチングデバイスなど、高出力・高電圧の電気駆動システムやパワーモジュール用途に最適な「LNP THERMOCOMPコンパウンド」の新シリーズ製品を発表した。
ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂をベースとする新製品「LNP THERMOCOMP OFM76XXP」および「LNP THERMOCOMP OFM76EXP」は、優れた耐衝撃性と寸法安定性、高いCTI(比較トラッキング指数:CTIーPLC 0)、および耐熱衝撃性を備えており、ますます厳格化する要件に対応する。さらに、高耐熱性、効果的な電気絶縁を実現する絶縁破壊強度、そしてUL94 V0規格に準拠した難燃性(FR)も兼ね備えている。
この高機能性材料は、高電圧(800V以上)のEV用トラクションインバータや急速充電器のパワーモジュール、再生可能エネルギーシステムやロボティクスなどの産業オートメーション用途での活用も期待される。
最高レベルのCTI特性を発揮する新しいLNP THERMOCOMPコンパウンドは、「PLC 0」のCTI値を示す他のPPS樹脂と同様、熱老化が懸念される環境下においても優れた強度と絶縁性能を維持しつつ、靭性をも向上させている。これら同社のコンパウンドは、200度で1000時間の熱老化試験後も、強度および絶縁性能の90%を維持する。これらの材料は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPA(ポリフタルアミド)と比べ、優れた寸法安定性と耐熱衝撃性を発揮する。また、薄肉での難燃性(UL94 V0:0・4mm厚)に優れるため、小型・軽量な部品設計が可能となる。さらに、IGBTに印字が求められるQRコードの視認性を確保するため、白色や明るい色の製品も利用可能である。

