朝日ラバー、新中計策定 ウェルネス領域に照準

2026年07月23日

ゴムタイムス社

 朝日ラバーがこのほど策定した第15次中期経営計画は、「ウェルネスブランディングで持続的な成長を目指す」を基本方針に掲げ、2030年度に連結売上高100億円以上、営業利益率5%以上の目標に挑戦する。
 従来の中期計画の期間は3ヵ年だったが、第15次中期計画は期間を5ヵ年とした。3ヵ年では構想や設計が始まった段階の進捗までしか見えない場合があるためで、医療分野向けの製品などの開発サイクルの長い事業で2030年とその先のゴールを見据えてそれぞれの施策に取り組む。
 4事業では、これまでの製品群やターゲットに加えて、特に「ウェルネス領域」に向けて発展させていく。商品開発や生産技術など技術力の強化や市場へのアプローチ、課題解決の提案など事業ごとの戦略を実行すべく、新たに事業戦略部を設置した。
 光学事業の売上目標(2030年度)は22億円(26年3月期実績22億円)を計画。製品では、自動車の内装照明向け光源の「ASA COLOR LED」が大きく減少する見込みのため、生産効率の維持による利益創出に向けた取り組み強化を進める。
 ウェルネス領域には、光学技術を活かしたシリコーンレンズで自動車の外装照明向けのシェア拡大や感性認知照明の実用化に向けて開発を進める。
 医療・ライフサイエンス事業の売上目標(同)は31億円(同19億円)とした。同中計で最大の注力分野として、主に透析や人工呼吸器、手術用機器で使用される使い捨ての医療機器に使用されるゴム栓や、医療現場の安全を守る閉鎖式回路製品向けのゴム製品など、高度な診断・治療分野にリソースを集中する。第二福島工場の増築や新工場建設も視野に成長を加速させる。
 ウェルネス領域には、独自のコーティング技術を生かしたバイオ・創薬・先端医療向け注射器用ガスケットなどの製品開発に取り組んでいく。
 機能事業の売上目標(同)は43億円(同実績34億円)を計画。卓球ラケット用ラバー製品では、お客様やユーザーのニーズを迅速に製品化する循環をさらに深化させ、さらなる増産体制の構築を目指す。自動車向けのスイッチなどの操作系精密ゴム製品の拡充を進める。
 ウェルネス領域には、次世代自動車向けのセンサやペルチェデバイスの価値向上を目指して製品開発に取り組む。
通信事業の売上目標(同)4億円(同3・5億円)を計画。やわらか保護カバーの機能性と特徴をさらに向上させ、ウェルネス領域に向けた性能の実現を進める。センシング技術や通信制御技術を活用し、農業やインフラ分野のDX推進に貢献。また、土木資材管理用のRFIDタグや、農業分野におけるICTソリューションの提供を通じて、作業効率の向上や人材不足の解消といった社会課題を解決し、新たな収益源を築く。
 なお、同社では事業を進めるため、既存製品の量産設備導入や新製品の開発投資を含めて、中計期間5ヵ年で約35億円の設備投資を見込んでいる。

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