NOKのグループ会社であるメクテックは7月21日、次世代の高速通信機器やヒューマノイドといった、今後需要の拡大が見込まれる分野の高周波ノイズ対策に向け、厚さ0・1mm未満の「フレキシブル電波吸収体」を新開発したと発表した。
同製品は、フレキシブルプリント基板の製造技術を応用することで、「薄型・軽量、かつ高い柔軟性と屈曲性」を実現し、限られたスペースや複雑な曲面への配置が可能となる。さらに、表面に微細な模様を施す独自のメタマテリアル技術を採用し、5G通信やヒューマノイドなどで利用される大容量・高速通信向けの電波(ミリ波帯)を吸収する。
メタマテリアル研究革新拠点への参画を通じて構築した実測・評価手法を用いた自社検証において、その代表的な周波数である28GHz帯で99%以上の高いノイズ吸収性能を確認した。
フレキシブルプリント基板の強みと高い電波吸収性能を組み合わせることで、電子機器のさらなる小型化・軽量化と安定した高速通信の両立を支え、次世代モビリティやスマートデバイスの発展に貢献する。
フレキシブル電波吸収体の特長は、フレキシブルプリント基板の製造技術を活かした極薄設計に(薄型・軽量、かつ高い柔軟性と屈曲性)(厚さ数十~数百μm、重さ数十~数百g/m2の薄型・軽量設計を実現し、機器の狭小部や複雑な曲面に配置が可能)、自由な周波数選択(独自の回路デザインにより、ミリ波帯を中心に狙った周波数の選択が可能)、既存ラインを活用した量産対応(フレキシブルプリント基板の製造で用いられるRollーtoーRoll工程など、既存のフレキシブルプリント基板生産ラインを活用することで、安定した大量生産への対応が可能)、耐熱性(フレキシブル電波吸収体はフレキシブルプリント基板と同等の耐熱性を有す)となる。
今後需要が見込まれる用途例は、次世代の高速通信機器(5Gミリ波/6G)、次世代基地局(HAPSなどNTN)、航空・宇宙領域(通信衛星など)、自動車や次世代モビリティ、ヒューマノイドや次世代ロボティクス、ウェアラブル端末となる。
同製品のような極薄のメタマテリアル構造における電波吸収性能は、その極端な薄さゆえに従来の手法では正確な測定や評価が困難とされていた。同社はこの課題を解決するため、2024年から同コンソーシアムに参画し、研究を続けてきた。拠点長である東北大学大学院工学研究科ロボティクス専攻金森義明教授の指導のもと、実測・評価手法を構築した。この産学連携による評価体制により、28GHz帯で99%以上という高い吸収性能が裏付けられ、製品の信頼性向上に直結している。
2026年07月23日

