ADEKA、総工費120億円 新基幹研究所が本格稼働

2026年07月20日

ゴムタイムス社

 ADEKAは、ADEKAテクノロジーセンター久喜(埼玉県久喜市、旧久喜開発研究所)に建設した新研究棟「半導体イノベーションセンター」が26年6月から本格稼働を開始した。総工費(投資金額)は約120億円。研究人員は約150名(26年7月1日時点)。
 同社は、先端半導体の成膜工程で使われる高誘電材料(ALD材料)や、先端フォトリソグラフィ工程で使われる化学増幅型レジスト(CAR)用光酸発生剤(PAG)、金属酸化物レジスト(MOR)用金属化合物など、先端半導体に欠かせないキーマテリアルを提供してきた。また、半導体材料事業は、今後の利益拡大を担うプロフィットセンターであり、直近5年間で研究開発・製造・人員強化へ累計約521億円と積極的な先行投資を実施している。
 同センターは、ADEKAテクノロジーセンター東京(東京都荒川区、旧尾久中央開発研究所)にあった半導体材料開発研究所と、環境材料開発研究所内の後工程に関わる研究室を集約・拡張した基幹研究所。センターの研究開発エリアは従来比2・7倍と大幅に拡張。クリーンルームは、ワンフロア850平方メートル超(従来比2・5倍)の中にALD成膜装置等の製品評価機器を複数台設置するなど、先端開発テーマを同時並行かつ早期実用化を叶える設備を完備している。これにより、強みである前工程材料のさらなる拡大と、後工程向け新規材料への領域拡大を目指す。日本の同センターと、韓国・台湾・米国といったADEKAグループの拠点が連携し、より一層顧客ニーズに迅速に応えていく。
 また、実験エリアは従来比2・7倍に大幅拡張し、今後も更なる評価設備・人員の増強を計画している。
 スキップフロア「Spiral Stage」や、オープンイノベーションエリア、関連テーマが交わるコラボ実験室を導入し、部門横断での技術融合やシナジーを促進する環境を実現。材料特性に応じて最適な実験環境を選択可能な設備を備え、年々厳格化・多様化する先端半導体の要求に対応する。
 同社は、当センターを半導体材料の事業拡大に向けた基幹拠点と位置づけ、研究人員の倍増や研究開発施設の拡張、生産設備増強など、経営資源を集中的に投じていく。2035年度には、ありたい姿として、同分野の営業利益325億円(当社全体の営業利益の4割超)を掲げ、総合半導体材料メーカーを目指す。

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