三洋化成、創傷治療での保険適用へ シルクエラスチン創傷用シート

2026年06月03日

ゴムタイムス社

 三洋化成工業は6月1日、京都大学医学部附属病院と共同で開発を進めてきた新規の創傷治癒材「シルクエラスチン創傷用シート」が、2026年6月1日より難治性創傷を含む創傷治療において保険適用されたことを発表した。

 「シルクエラスチン創傷用シート」は、遺伝子組み換えタンパク質である「シルクエラスチン」を主成分としたシート形状の創傷治癒材である。創傷部に貼付すると、滲出液を吸収して溶解し、体温によりゲル化して創傷部を被覆・保護することで、創傷治癒を促進する。また本製品は、日本初の遺伝子組み換え技術を用いた医療機器となる。

 やけどやケガ、皮膚がんの切除などで皮膚が欠損した場合、その部分を治すためには創傷治癒が必要である。創傷の治療には、創面を湿潤に保ちながら、細菌感染を防ぐことが重要であるが、高齢化社会の進展や糖尿病などの生活習慣病の増加により、通常の治療では治りにくい「慢性創傷」(難治性皮膚潰瘍)の発生が増えている。慢性創傷は治癒に時間を要することから細菌感染のリスクが高く、仮に感染すると治癒が見込めない場合もある。
 本製品は、このような治りにくい慢性創傷の治療を目的に、同社が京都大学病院とともに開発を進めてきた新しい治癒材料である。今回の保険適用で、本製品は既存治療で十分な効果が得られない難治性創傷を含む慢性創傷に加え、外傷や手術創などの急性創傷を含む全層創傷および部分層創傷に対しても、保険診療での使用が可能となった(本製品の使用にあたっては、関連学会から発出されている適正使用指針に従う必要がある)。これにより、慢性創傷および急性創傷治療における新たな選択肢として、患者様の生活の質(QOL)向上に貢献することが期待される。
 本用途における国内の独占的販売権を科研製薬に付与しており、科研製薬が国内での販売を担当する。同社は科研製薬と連携し、本製品による新たな治療法を一日でも早く患者に届けられるよう、発売に向けた準備を進めていく。

「シルクエラスチン創傷用シート」

「シルクエラスチン創傷用シート」

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