東レは6月2日、創業の地である滋賀事業場に、エンジニアリング技術開発の拠点となる開発棟を新設することを発表した。2026年12月に着工し、2028年12月頃の完成を予定している。
同社の技術開発を取り巻く環境は、エネルギー問題への対応やデジタル技術の進展、製品ライフサイクルの短期化などにより、急速に変化している。こうした環境変化を踏まえ、同社グループのもつ多様な事業製品に対して、高付加価値製品の創出、事業競争力の強化を従来以上のスピード感をもって推進していく必要がある。こうした背景のもと東レでは、革新的な生産プロセスおよび量産技術の確立に必要となるエンジニアリング要素技術を進化させ、開発基盤の強化に取り組んできた。
今回、これまで分散していた実験・検証機能を集約し、研究初期から生産まで見据えたプロセス・設備開発を行う技術開発プラットフォームとして、開発棟の新設を決定した。
新開発棟は、4つのラボ(プロセス・エンジニアリング、精密表面加工、評価実証、スマートエンジニアリング)を有し、同社の様々な事業で培ってきたエンジニアリング要素技術を融合することで、既存製品の競争力強化に加え、デジタル(AI半導体・データセンター)、環境エネルギー(分離膜・水素)、次世代モビリティ(航空・宇宙)など、今後の成長が期待される領域で求められるプロセス・生産技術のさらなる強化を図る。
また、同社グローバル研究のヘッドクォーターである「未来創造研究センター」ならびに最先端分析・評価機能を保有する「東レリサーチセンター」に隣接することで、研究成果を迅速にプロセス検証・実証へと繋げるシナジーをこれまで以上に加速させて、事業開発スピードの向上を実現する。

