リケンテクノスらが共同開発 炭酸カルシウムで樹脂製品

2026年05月27日

ゴムタイムス社

 リケンテクノスは5月26日、早稲田大学地盤工学研究室、ミダックホールディングスと共同で産業廃棄物の最終処分場で発生する浸出水由来の炭酸カルシウムを用いた樹脂製品を開発し、二酸化炭素の有効利用とサステナビリティを同時に達成する技術開発の取り組みを発表した。
 同社は、ポリ塩化ビニルや熱可塑性エラストマー材料を用いたコンパウンド製品の製造販売に加え、各種フィルム製品など幅広い分野で事業を展開している。コンパウンド製品には特性を制御すべく様々なフィラー(充填剤)が用いられており、炭酸カルシウムもその一つとなる。
 炭酸カルシウムはLCAの観点から環境負荷の小さい材料と認識されている。一般的に使われている炭酸カルシウムは主に鉱山での採掘によって得られるが、鉱山採掘以外にも様々な手法で製造することができる。その一つが、産業廃棄物の最終処分場にて生成する炭酸カルシウムとなる。最終処分場で発生する浸出水は、排出前に様々な処理が施され、環境に影響を及ぼさない状態で自然環境(一般河川)に排出されている。その処理の一環として浸出水中のカルシウムイオンと炭酸イオンを反応させ、炭酸カルシウムとして除去しているが、これらの処理で生成した炭酸カルシウムはこれまで廃棄されてきた。また、産業廃棄物を焼却処理する際に排出される二酸化炭素を炭酸イオン源として活用することで、カルシウムイオンの除去に加え、地球温暖化の要因の一つである二酸化炭素の有効活用も期待できる。
 こうした背景を踏まえ、最終処分場で発生する炭酸カルシウムの産業活用に着目し、早稲田大学地盤工学研究室(素材分析、基礎評価)、ミダックホールディングス(最終処分場由来原料供給および工程検討)、同社(製品化検討、安全性評価)の三者連携のもとで検討を進めてきた。
 その中で樹脂用フィラーとしての可能性を検討した結果、市販されている炭酸カルシウムと同等に使用できることを見出した。
 これにより「地球規模の環境問題」「地域の環境問題」「資源循環」という3つの社会的課題を同時に解決するビジネスモデルの提案に至った。今後は、最終処分場で発生する炭酸カルシウムの商業的利用に向けた体制を構築するとともに、PVCをはじめとする様々な樹脂への展開を検討していく。
 同社は、二酸化炭素の有効利用とサステナビリティを同時に達成する樹脂製品の実用化により、持続可能な社会の実現に貢献していく。
 なお、同開発品は2026年5月27日~29日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2026 YOKOHAMA」にて出展予定となる。

浸出水由来炭酸カルシウム

浸出水由来炭酸カルシウム

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