ダイセルは5月25日、長期ビジョンで注力市場として掲げている「安全・安心」の領域において、高齢化社会の進行に伴う「シニアの転倒骨折リスク」という重大課題の解決に向けた新規事業を本格始動することを発表した。
同社は、新規事業立ち上げのためのオープンイノベーションを推進しており、約40年にわたって培ってきた自動車安全部品であるインフレータの設計技術を土台として、産業技術総合研究所との共同研究により、またソニーグループのSony Acceleration Platformが提供するイノベーション創出支援サービスを活用し、高齢者の転倒衝撃を瞬時に緩和する「ウェアラブルエアバッグ」を開発した。
2026年5月から、広島大学との共同研究を開始し、同大学病院の主導により製品の安全性、装着状況、受容性を検証する臨床研究など実用化に向けた取り組みを加速していく。
同社は40年近く、「自動車の乗員や歩行者保護」をミッションとして、火工品技術を土台とした自動車エアバッグ用インフレータを世界中の主要な自動車メーカーに提供してきた。エアバッグが作動する原理は、衝突を感知するセンサーと、その信号を受けて数ミリ秒でエアバッグを作動させるインフレータ、および風船のように膨らむエアバッグで構成されている。もし「インフレータ」がなかったら、瞬時に安全に確実にエアバッグを開くことはできない。乗員の安全のため同社の高い技術が「インフレータ」に活かされている。
この「安全・安心」の価値提供をモビリティ領域に限定せず、幅広い分野へ広げていくことを掲げ、「日常のリスクをみつけだし、安心して暮らせる毎日を支える。」ことの実現を目指している。高齢化社会の課題に向き合う中で、シニアの転倒骨折によって「寝たきり」や「要介護状態」になることは本人や家族にとって極めて重大な課題であると認識している。長年培ってきた衝撃保護技術をこの課題解決に活用することで、シニアの日常生活の安全に貢献していく。
2026年05月26日
