三菱ケミらがFS事業開始 再生プラの安定供給体制構築へ

2026年05月25日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカル、高俊興業、東港金属、リファインバース、三菱電機、digglue、日本ポリプロ、ロンビック、および協力会社として参画するトヨタ自動車(Domatics)の9社は5月22日、自動車等向けに利用可能な高品質再生プラスチックの安定供給体制の構築を目指し、使用済みプラスチックの回収・選別・再生原料化・再生プラスチックの材料設計・トレーサビリティを一体的に検証するフィージビリティスタディを開始すると発表した。同FSは環境省が実施する「令和7年度補正予算自動車等向け再生プラスチック安定供給体制の構築のためのFS事業」に採択されたものとなる。
 9社は、デジタル技術・AIを活用して使用済みプラスチックの高度選別やトレーサビリティ確保を実現する「再生プラスチック集約拠点」を構築し、選別されたプラスチックを余すことなく再資源化し、高品質な再生プラスチックを供給する事業モデルの確立を目指す。同FSでは、その初期検証として各社で連携して実現可能性調査を行う。
 2027年2月までの期間で、以下を行う。使用済みプラスチックの高度選別工程におけるデジタル技術/AIの導入コンセプトの具体化、自動車向け要求品質を満たすマテリアルリサイクル材の利用可能性調査、マテリアルリサイクルに適さない使用済みプラスチックのケミカルリサイクルでの利用可能性調査、トレーサビリティ確保のためのデータ連携要件整理、経済合理性の評価や再生プラスチック供給量拡大効果の推計、段階的導入に向けた実装ロードマップ作成。
 同FSの特徴は4点。1点目は動静脈連携による一体型サプライチェーン(同事業では、使用済みプラスチックの回収・選別を担う静脈側事業者と、材料設計・コンパウンド・需要家への提供を担う動脈側事業者が連携する。これにより、再生材の品質、量、コスト、由来証明を一体的に検討する。)。
 2点目は高度選別と材料設計の組み合わせ(使用済みプラスチックの高度選別技術と、再生プラスチックの材料設計技術を組み合わせることで、自動車等で要求される高い品質に対応する再生材の開発を進める。)。
 3点目はマテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの最適活用(マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルのそれぞれに適する原料の振り分け(グレーディング)を行うことで、使用済みプラスチック全体の資源価値を最大化するモデルを検討する。)。
 4点目はトレーサビリティによる信頼性向上(トレーサビリティ基盤を活用し、原料由来、選別・再生原料化工程、再生材含有率、環境価値等の可視化を進める。これにより、需要家が安心して使用できる再生プラスチック供給体制の構築を目指す。)。
 各社の主な役割は以下の通り。
 代表者、三菱ケミカル(全体統括、ケミカルリサイクル可能性調査)、高俊興業、東港金属、リファインバース(廃プラ原料回収可能性調査)、三菱電機(高度選別方法調査、高度選別フロー検討、トレーサビリティ検討)、digglue(トレーサビリティ検討)、日本ポリプロ(マテリアルリサイクル可能性調査、高度選別フロー検討、トレーサビリティ検討)、ロンビック(マテリアルリサイクル可能性調査、樹脂分析方法調査)、協力会社、トヨタ自動車(Domatics)(高度選別フロー検討、トレーサビリティ検討)。
 同FSを通じて、各社は自動車等向け再生プラスチック集約拠点の実装に向けた課題を抽出し、原料調達、品質管理、選別・再生原料化、需要家評価、トレーサビリティ、事業採算性について検証する。
 また、同FS終了後には、実証事業または事業化フェーズへの移行を視野に、多様な使用済みプラスチックを原料とする高品質再生材を幅広い用途に供給するための体制構築を進めていく予定となる。

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