三井化学がFS事業に採択 再生プラスチックの安定供給体制構築

2026年05月19日

ゴムタイムス社

 三井化学は5月18日、石塚化学産業と共に「令和7年度補正予算自動車等向け再生プラスチック安定供給体制構築のためのFS事業」に採択されたと発表した。
 同FS事業は、自動車等向け再生プラスチック集約拠点の構築に向け、課題の抽出と対応策の検討を目的として、拠点構築に必要となる事前調査、関係者との調整、効果検証、実装に向けたロードマップ作成等に対し、環境省より費用面および技術面の支援を受けるものとなる。
 現状の再生プラスチック製造は、地域分散型で1社あたりの生産量が少なく、量の確保が不安定であることに加え、品質のばらつきが大きいことから、自動車向け再生プラスチック供給における供給能力・高品位を実現するサプライチェーンが多くは存在しない。
 日本政府は「プラスチック資源循環戦略」のマイルストーンにおいて、2030年度までにプラスチックの再生利用量を現在の倍にする目標を掲げている。しかし現状では、廃プラスチックの7割が熱回収にとどまり、国内で製造された再生プラスチック(マテリアルリサイクル)の約6割が海外に輸出されるなど、国内での活用は非常に少ないのが実情となる。
 自動車向け再生プラスチックの供給能力を有し、サプライチェーンを強靭化する体制を構築するためには、地域に根差した適正処理のネットワークを活かし、各リサイクラーが製造する再生プラスチックを全国数か所で束ねる「再プラスチック集約拠点」の整備が必要となる。
 同社は、このような状況の解決には資源回収と再生プラスチックの製造を担う「静脈企業」と、用途開発・品質向上を担う「動脈企業」の連携が必要不可欠と考え、全国に廃プラスチックの回収・集約に関する強固なネットワークと、再生プラスチックに関する高い開発能力を有する石塚化学産業を連携先として同FS事業へ応募し、この度採択された。長期的には自動車用途を始めとして、家電や日用品等に活用可能な再生プラスチックを数万t規模で安定供給することを目標に、その実現可能性や、実現に向けた課題抽出・必要な技術開発の検討・検証を両社にて進めていく。

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