旭化成と三井化学、三菱ケミカルの3社は1月27日、2030年度をめどに、西日本のエチレンプラントを三井化学が保有する大阪地区の拠点に集約すると発表した。具体的には、西日本に各社が保有する全2基のエチレン製造設備について、新たに3社で共同事業体を設立の上、2030年度を目途に三菱ケミカル旭化成エチレン(AMEC)水島工場のエチレン製造設備(岡山県倉敷市)を停止し、大阪石油化学(OPC)の設備(所在地:大阪府高石市)へ集約する。その結果、西日本地区のエチレン生産能力 (定期修繕実施年)は統合前の95・1万トン(年)から統合後は45・5万トン(年)に削減される。
今後は経済産業省が所管する「令和7年度排出削減が困難な産業におけるエネルギー・製造プロセス転換支援事業(HtA支援事業)を活用し、旭化成が開発中のバイオエタノールからエチレン・プロピレンなどのグリーン基礎化学品を製造する技術を用いた初期生産設備を、旭化成の水島製造所に設置する。設備性能・運転・操作面に関する確認を経て、2034年度に3社共同でのグリーン基礎化学品の商用生産開始を目指す。
併せて、AMEC水島工場のエチレン製造設備(三菱ケミカル敷地内)の停止に伴う旭化成と三菱ケミカルの設備対応、および集約拠点であるOPC泉北工業所の設備対応を行う。AMEC水島工場の停止するエチレン製造設備とその関連設備は、生産終了後、速やかに撤去を進める。なお、撤去後の当該設備の跡地は、3社共同でさらなるグリーン化に資する用途での活用を検討する方針。
エチレン製造設備から製造される基礎化学品を用いて生産される素材は、生活用品、自動車、半導体など様々なな産業に使用され、人々の生活を支える重要な基盤となっている。各社単独では限界のあるGHG削減や設備のグリーン化を進めるため、近接する複数の石油化学メーカーが相互の技術提供、カーボンニュートラルに資する方策の共同実行等を通じて連携する重要性が高まっている。
3社は連携を一層深化させ、基礎化学品事業のコストと利益を公平かつ合理的に負担・享受し、透明性を持った経営を行うとの精神のもと、西日本におけるエチレン製造設備のグリーン化と生産体制最適化を推進する。各社の事業領域におけるグリーン市場の拡大を目指すとともに、持続可能な事業モデルの構築を目指す。
2026年02月01日
