アジア事業が増収増益 クリヤマHDの1~9月期

2025年11月18日

ゴムタイムス社

 クリヤマホールディングスの2025年12月期第3四半期連結決算は、売上高は660億4700万円で前年同期比12・2%増、営業利益は36億8000万円で同4・5%減、経常利益は43億300万円で同1・3%増、四半期純利益は36億1200万円で同30・9%増となった。

 アジア事業は売上高が271億800万円で同35・2%増、営業利益が24億1000万円で同24・0%増となった。うち、産業資材事業の売上高は192億9800万円で同53・6%増、営業利益は18億2800万円で同17・7%増となった。主要顧客である農機・建機をはじめとした産業用機械メーカーの減少傾向にあった生産台数に若干の回復傾向が見られたことから、尿素SCR用モジュール・タンク等の部材や樹脂・ゴム製品等の販売は増加した。また、船舶・プラント向け商材の販売も増加した。中国においては、景気低迷により建機の生産台数が停滞する状況下でも販売機会を逃さなかった結果、同国での関連商材の販売は増加した。加えて、4月にグループ化したミトヨの業績を連結に取り込んでいる。

 スポーツ・建設資材事業の売上高は74億9700万円で同9・1%増、営業利益は6億2200万円で同5・6%減となった。スポーツ資材分野の主力商材である体育館用床材「タラフレックス」(弾性スポーツシート)は、文教施設や公共の体育館における大型の改修物件が前年同期に比べて少なかったため、販売が減少したが、文教施設向けの「人工芝」の販売が増加した。建設資材分野における鉄道関連商材については、鉄道施設の安全対策強化に伴う改良・改修工事の増加に伴い、「TALEーTILE」(ホーム先端タイル)の販売が増加した。また、商業施設向け床材「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)の販売は堅調に推移した。

 北米事業の売上高は347億200万円で同0・7%増、営業利益は21億800万円で同10・7%減となった。米国新政権の関税政策による不透明感が継続する環境下であったが、昨年の米国本社・物流倉庫に続き、本年4月、カナダの物流倉庫を移転・拡張し物流機能の最適化を推進することで、幅広い分野での各種ホース・継手の販売機会獲得に努めた。

 欧州・南米・オセアニア事業の売上高は42億3700万円で同2・9%減、営業利益は2億2600万円で同40・6%減となった。

 25年12月期通期の連結業績予想は、売上高900億円で前期比15・5%増、営業利益40億円で同11・9%減、経常利益48億円で同8・6%減、当期純利益36億円で同1・6%増を見込んでいる。

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