三井化学、全株式を取得完了 日本アルキルアルミを完全子会社化

2025年10月03日

ゴムタイムス社

 三井化学とKetjen Netherlands Holdingsの2社は10月1日、両社で共同保有・運営している日本アルキルアルミ(NAA)の株式売買契約を締結したことを発表した。同日付けで三井化学はKetjenが保有する日本アルキルアルミの全株式を取得し、完全子会社とする。

 NAAは1968年の設立以来、高品質なアルキルアルミ類を幅広いラインナップで製造・販売している。その用途はポリオレフィン用助触媒から、医薬品合成用の還元剤、不斉合成用触媒原料、電子情報材料用原料など、産業・社会を支える幅広い用途で使われている。

 Ketjenは、石油化学、製油、特殊化学産業の主要メーカーに対して、先進的な触媒ソリューションを提供している企業である。今回の株式売買契約について、三井化学の完全子会社になることが、NAAの企業価値のさらなる向上に資するとの考えに至り、株式譲渡を決定した。

 三井化学は長期経営計画「VISION 2030」において、事業ポートフォリオ変革を基本戦略として、高成長・高収益のグローバルスペシャリティケミカル事業と、競争力のある誘導品を中核としたサステナブルなグリーンケミカル事業の2つを大きな柱とする、真のグローバルスペシャリティカンパニーを目指している。

 三井化学は、ポリオレフィン、合成ゴム、高級アルコールなどの化学製品を製造する際の触媒・助触媒、医薬品や電子材料分野で用いられるアルキルアルミ等の有機金属化合物およびその誘導体の製造・販売において、経営資源を効率的かつ積極的に投入することで、ICTソリューション事業における半導体・実装領域やポリオレフィン製造用助触媒の安定供給に貢献できることから、三井化学の完全子会社とする判断に至った。

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