旭化成が膜技術でゴールド評価獲得 エコバディス社による調査

2025年07月18日

ゴムタイムス社

 旭化成は7月16日、同社のろ過・分離向け中空糸膜「マイクローザ」を提供するマテリアル領域の膜・水処理事業部が、2025年6月、EcoVadis社のサステナビリティ調査において、全評価対象の上位5%に相当する「ゴールド」評価を獲得したと発表した。
 マイクローザは、大きく「水処理プロセス」と「工業プロセス」の2つの分野で使用されている。
 水処理プロセス分野では、浄水処理や下水・工業排水の再利用などに活用されており、工業プロセス分野では、バイオ医薬品、製薬用水、食品、化学工業などにおける液体のろ過・分離に使用されている。
 同社は、これら幅広い分野での膜技術の提供を通じて、ユーザーの生産性向上、環境負荷低減、そして限りある水資源の有効活用に貢献している。
 当該調査は「環境」「労働と人権」「倫理」「持続可能な資材調達」の4分野において、企業のサステナビリティへの取り組みを評価するものとなる。今回は、マイクローザ富士工場での製造および、それに関わるサプライチェーン・バリューチェーン活動を対象として、特に「環境」分野において高い評価を受けた。
 EcoVadis社の評価は持続可能性に関する国際的な規格に基づいており、評価対象企業は世界185ヵ国、250業種、15万社以上に及ぶ。
 そして企業のサステナビリティに関する取り組みを評価する客観的な基準として、このEcoVadis社による評価を認める動きが世界的に広がっている。
 膜・水処理事業部長小林聡氏は「今回のゴールド評価を弾みに、膜・セパレーション技術を通じて社会を支えるという使命のもと、技術革新とグローバル連携をさらに強化していく。今後も安全で清潔な水資源の保全や産業分野における分離・濃縮プロセスの生産性向上に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた価値創造を推進していく。」とコメントしている。
 同社グループは、グループを挙げてサステナビリティ推進活動に取り組んでいる。今回の評価結果を糧にいっそう取り組みを強化し、持続可能な社会の実現に貢献していく。

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