三ツ星ベルトの25年3月期通期業績は、売上高が905億1000万円で前期比7・7%増、営業利益は89億2800万円で同15・1%増、経常利益は91億5400万円で4・7%減、当期純利益は90億6000万円で同27・6%増となった。
国内ベルトの売上高は281億3800万円で同2・8%増、セグメント利益は80億4300万円で同0・1%減となった。自動車部品分野では、新車向けの販売は前年度並みに推移し、補修市場向けはトラック用の交換需要が旺盛であったため、自動車部品分野全体は売上高が増加した。産業機械分野では、伝動ベルトは、射出成形機メーカーやロボットメーカーなどの一部ユーザーで生産が増加し、販売が順調に推移した。搬送ベルトは、重量物搬送用のゴムコンベヤベルトの販売が好調を維持。食品工場向け樹脂コンベヤベルトの販売も増加した。一方、合成樹脂素材は、液晶製造装置用の販売が低調だった。
海外ベルトの売上高は485億9500万円で同10・6%増、セグメント利益は32億8500万円で同54・7%増だった。
自動車部品分野では、中国および米国で四輪車向け電動ユニット (EPSなど)駆動用ベルトの販売が好調。また、インドも電動二輪車向け後輪駆動用ベルトの販売が好調だった。一方、米国で多用途四輪車の生産調整の影響で販売が低調だったが、自動車部品分野全体は売上高が増加した。
産業機械分野では、農用市場は収穫機械用の補修部品交換需要の拡大と新製品の投入が寄与し、販売が好調。一方、中国のその他の補修市場向けは、景気低迷による市中在庫の調整の影響を受け販売が低調だったが、産業機械分野全体は売上高が増加した。
建設資材の売上高は81億200万円で同10・9%増、セグメント利益は7億300万円で同19・4%増。建築防水向けでは、施工現場の人手不足の影響を受け、売上高が減少。土木遮水向けでは、廃棄物処分場などの超大型の工事物件が寄与し、売上高が増加した。23年2月に事業を譲り受けた土木防水向けは、大型公共工事物件の受注増により、売上高が増加した。
その他の売上高は56億7400万円で同4・9%増、セグメント利益は2億8500万円で同35・8%増となった。
26年3月期業績予想は、売上高890億円で前期比1・7%減、営業利益86億円で同3・7%減、経常利益86億円で同6・1%減、純利益68億円で同24・9%減を見込む。
2025年05月19日