デンカは5月13日、環境・エネルギー分野の更なる成長を目的とし、福岡県大牟田市の大牟田工場並びに電化電子材料(大連)での高信頼性放熱ベース板「アルシンク」の生産設備増強投資を決定したと発表した。今回の投資決定により2027年後半から現有能力の約1・3倍の生産能力を拡大することになる。
アルシンクは、アルミニウムとセラミックスからなる複合材料であり、セラミックス基板に近い熱膨張率と、窒化アルミニウム(AlN)と同等以上の熱伝導率を併せ持つ高信頼性ヒートシンク材料として、搭載されるハイパワーモジュールの高性能化や長寿命化に寄与する。
高信頼が要求される電鉄向けインバーター用のパワーモジュール用途で広く採用されてきたが、今後も、世界的な高速鉄道網の整備に加え、再生可能エネルギー分野での直流送電向けの需要の急速な拡大が見込まれており、供給体制の拡充が求められていた。
同社は同製品(Al-SiC高信頼性放熱ベース板)のトップサプライヤーとしての供給安定性を確固たるものとすべく、同能力増強により供給体制をさらに強化する。
同社はこれからも、「化学の力で世界をよりよくするスペシャリストになる。」というパーパスのもと、世界に誇れる化学で、人々の暮らしと社会に貢献し続ける。
2025年05月14日