ADEKAの25年3月期第3四半期決算は、売上高が2963億8400万円で前年同期比3・5%増、営業利益は300億8100万円で同25・1%増、経常利益は296億7200万円で同20・7%増、四半期純利益は192億800万円で同16・7%増となった。
化学品事業の売上高は1674億円で同9・2%増、営業利益は227億円で同25・8%増となった。このうち、樹脂添加剤の売上高は803億円で同6・6%増、営業利益は84億円で同40・5%増となった。ワンパック顆粒添加剤や難燃剤の販売は、サプライチェーンにおける余剰在庫の解消を背景に、顧客の樹脂生産が増加し前年同期より好調に推移した。塩ビ用安定剤の販売はアジアでは苦戦したものの、北米では住宅内装材向けを中心に好調となった。
電子材料全体では、増収増益となった。半導体では、生成AI関連の需要拡大が続くなか、先端DRAM向け高誘電材料の販売が好調に推移した。配線の微細化に対応した先端フォトレジスト向け光酸発生剤の販売も拡大した。ディスプレイ関連では、ブラックマトリクス樹脂の販売が新規採用と中国での拡大により好調となった。
環境材料全体では、増収増益となった。住宅等の建築塗料に使用される反応性乳化剤の販売が、インドや中国での拡大により好調に推移した。エンジンオイルに使用される潤滑油添加剤の販売が、ハイブリッド車向けでの拡大、東南アジアの二輪車向けでの採用拡大により堅調となった。
25年3月期通期の連結業績予想は売上高が4260億円で前期比6・6%増、営業利益が411億円で同16・0%増、経常利益が392億円で同9・6%増、当期純利益が245億円で同6・6%増を見込んでいる。
2025年02月18日