三井化学は6月5日、産業タイムズ社が主催する「第31回半導体・オブ・ザ・イヤー2025」の半導体用電子材料部門において優秀賞を受賞し、2025年6月4日に授賞式が執り行われたと発表した。
「半導体・オブ・ザ・イヤー」は最新のエレクロトニクス製品の開発において最も貢献した製品を称えるもので、電子デバイス産業新聞の記者を中心に、記者投票にて受賞者を選定する。この度、同社の開発している次世代半導体向け実装材料が高く評価され、初の受賞となった。
受賞名は、第31回半導体・オブ・ザ・イヤー半導体用電子材料部門優秀賞、受賞案件は、ハイブリッド接合の低温化に向けた絶縁樹脂の開発となる。
金属配線同士を直接接合することで配線距離を短縮するハイブリッド接合は、ICチップの高密度化を可能にするため、微細構造を有する高性能半導体チップの接合技術として注目を集めている。現在検討が進んでいる無機材料を絶縁層として用いたハイブリッド接合の場合には、接合時にかかる高温によるデバイスへの熱ダメージや表面汚染による接合不良、歩留まりや信頼性低下などの課題がある。これらの課題に対し、同社の高い分子設計技術を活用し設計したこの新規材料は、高絶縁性、低温接合性、異物吸収性を兼ね備えており、ハイブリッド接合の課題解決に大きく貢献できる可能性を示した。
同社は長期経営計画「VISION2030」の実現に向けて、『ユニーク』なICTソリューション事業を創造・拡大し、安全・快適なインフラ、健康なくらし、持続可能な地球環境を支えるAI、Beyond 5G等の進化に貢献していく。
2025年06月06日